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ネイリスト検定 2級の合格率を上げるコツを伝授! - 黒崎えり子ネイルスクール(新宿・名古屋・大阪梅田・横浜)
ネイリストとして活躍の幅を広げたいのであれば、JNECネイリスト技能検定に挑戦するのがおすすめです。なかでも2級は「ネイルサロンへの就職」「ネイリストとしての独立」を志している方向けといわれています。
そこで今回は、JNECネイリスト技能検定(以下 ネイリスト検定)の2級にフォーカスし、概要や実技試験のポイント、試験当日の道具、減点・失格対象、合格率を上げるためのコツなどについてご紹介します。効率よく合格への道を切り開くためにも、ぜひご参考にしてください。
ネイリスト検定 2級とは
ネイリスト検定は、公益財団法人 日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)が主催している検定試験です。3級・2級・1級の3つに分かれており、2級は「ネイルケアやネイルアート、リペア、チップ&ラップにおいて、サロンワークで通用する知識・技術が身についているかどうか」をはかる内容になっています。
受験資格
ネイリスト検定 2級の受験資格は「ネイリスト検定 3級に合格していること」です。つまり、すぐに受けられるわけではなく、まずは3級を受験し合格する必要があります。
試験内容
ネイリスト検定 2級では、事前審査と実技試験、筆記試験の3つを実施します。それぞれに所要時間・制限時間が設けられており、事前審査は10分、実技試験は前半が35分、後半が55分、筆記試験は35分です。
検定の試験料
ネイリスト検定 2級の試験料は、9,800円です。仮に、試験に落ちて再度受けるという場合は同額の試験料を支払わなければなりません。また、筆記試験に関しては公式問題集から出題されます。そのため、公式問題集も準備しておくようにしましょう。
なお、公式問題集の料金は本体価格が4,400円、送料が300円です。
合格基準
ネイリスト検定 2級の合格基準は、実技試験と筆記試験で異なります。実技試験は「50点満点のうちの38点以上」を獲得できれば合格です。筆記試験の場合は「100点満点のうちの80点以上」で合格となります。
合格率
ネイリスト検定 2級の合格率は、2021年秋期までの累計が38.25%。2021年秋期だと、53.2%となっています。
参考:技能検定試験 概要|公益財団法人 日本ネイリスト検定試験センター
ネイリスト検定 2級における実技試験のポイント
ネイリスト検定 2級は減点方式で採点されます。そのため、両試験に向けて対策を行う際は「いかに減点を防げるか」に重きを置くことが大切です。以下で実技試験のポイントをご紹介するので、あらかじめ確認して減点のない施術を実践できるよう練習しておきましょう。
テーブルセッティングについて
事前審査では、テーブルセッティングと消毒管理、モデルの爪の状態を確認されます。なかでも肝となるのは、テーブルセッティングです。不備があると減点されてしまう可能性があるので、ポイントを押さえて適切なセッティングができるよう準備しておきましょう。
まず、ポイントとなるのは「ラベルの表示」です。試験要項においてラベルの添付が必須な道具には、あらかじめ見やすい位置に品目を明記したラベルを貼っておきましょう。なお、品目をアルファベットで書くのは禁止されているので、注意が必要です。
くわえて、「衛生面に配慮すること」も大切なポイントです。たとえば、トレイやフィンガーボールをはじめとする容器類は、必ず消毒可能な素材を使用したものを用意しましょう。一般的にはプラスチックや金属を使ったものが使われているので、これらの素材の容器を揃えておくとよいかもしれません。
このほか、重要なポイントには「ウェットステリライザーの状態を整えておく」という点も挙げられます。キューティクルニッパーの刃先が浸るほどの量を目安に消毒液を入れ、かつウッドスティックやメタルプッシャー、ピンセットをセットすることが大切です。
具体的な内容
ネイリスト検定 2級の実技試験は、前半と後半に分かれています。前半では35分以内にネイルケアを行い、後半では55分以内にチップ&ラップやカラーリング、テーマに沿ったネイルアートを施します。
実技試験 前半
まず、自分とモデルの手指を消毒します。そしてポリッシュをオフし、爪をラウンドにファイリングしていきます。フリーエッジは5mmを上限とし、10本すべての指のバランスを整えることが大切です。次に、ブラシダウンを行って爪についた油分や汚れを除去していきます。そして最後に、キューティクルクリーンを施して終了です。
前半では、モデルや自分の手を傷つけないよう慎重に施術を行いましょう。というのも、試験中のダメージは減点対象となってしまいます。万が一出血し試験終了時までに止血ができなかった場合は、失格となってしまうので細心の注意を払うことが大切です。
実技試験 後半
後半も前半と同じく、手指の消毒から始めます。そのあと、左手の人差し指にチップ&ラップを施します。具体的にはサンディングを行い、ナチュラルネイルのフリーエッジを1mmほどに整えたのち、ナチュラルカラーのチップを装着します。そして、ストレスポイントからエッジの先端にかけて、シルクまたはグラスファイバーのラップを装着すれば完了です。
次に、左右の人差し指以外の8本をカラーリングします。ナチュラルカラーのカラーポリッシュを2度塗りしたあと、トップコートで仕上げたら終了です。言わずもがな、規定外のカラーポリッシュを使用したり、1度塗りで終了したりした場合は失格となってしまいます。
最後に、右手の人差し指にJNECが指定したテーマを踏まえたネイルアートを施します。テーマは試験のたびに変わるため、必ず前もって確認することが大切です。
ベースカラーにはナチュラルスキンカラー以外を使用し、デザインはアクリル絵の具を用いて筆のみで描いていきます。ネイルアートが完成したらトップコートで仕上げて、実技試験は終了です。
なお、チップ&ラップ、カラーリング、ネイルアートのどれから着手するかは受験者の自由です。効率性と慣れを考慮して、スムーズに施術できる順番で進めていきましょう。
時間配分
上述したように、実技試験には前半・後半ともに制限時間が設けられています。この時間内にすべての工程を終わらせなければ失格となるので、時間配分に気をつけつつ施術を進めることが大切です。以下で、時間配分の目安をご紹介しますので、ぜひご参考ください。
実技試験 前半(制限時間:35分) |
|
---|---|
手指の消毒・ポリッシュオフ |
5分以内 |
ファイリング・ブラシダウン |
15分以内 |
キューティクルクリーン |
15分以内 |
ファイリング・ブラシダウンに思いのほか時間がかかる場合は、キューティクルクリーンを10分以内に収めるなど、工夫を取り入れて時間を調節しましょう。
実技試験 後半(制限時間:55分) |
|
---|---|
手指の消毒・チップ&ラップ |
20分以内 |
カラーリング |
15分以内 |
ネイルアート |
20分以内 |
カラーリングやネイルアートに多くの時間を割こうと、手指の消毒を簡単に済ませてしまうと「雑な対応」と見なされ減点されてしまう可能性があります。消毒はネイルを安全に施すための重要な工程なので、時間を気にしつつも丁寧に行うことを心がけましょう。
合格率を上げるために押さえておきたい試験当日の道具について
ネイリスト検定 2級では、必要な道具と使用してはいけない道具があります。これらを押さえておかないと、「忘れものをして失格」「持ち込んではいけない道具を出して失格」ということになりかねません。合格率を上げるためにも、試験当日の道具について押さえておくようにしましょう。
ネイリスト検定 2級で必要な道具
ネイリスト検定 2級で必要な道具は、以下のとおりです。
・フィンガーボール |
なお、品目ラベルが必要な道具は以下のとおりです。
・コットン |
底面が網目状になっているトレイは使用禁止、容器類は消毒可能なプラスチックやガラス、金属製を使用するなど、持ち物に関して細かい条件が決められていることがあります。
該当の道具を持ってきても条件に反していれば減点されるので、あらかじめ確認しておくようにしましょう。
ネイリスト検定 2級で使用してはいけない道具
ネイリスト検定 2級で使用してはいけない道具は、以下のとおりです。
・セラミックプッシャー |
前述したように、ネイリスト検定 2級で使用してはいけない道具を出した場合、失格になってしまいます。練習のときから持ち込み禁止の道具を使用しないようにしましょう。そうすれば、試験当日に使用禁止の道具の持ち込みを防げます。
参考:ネイリスト技能検定試験 試験要項 2022年 春期(4月実施)|公益財団法人 日本ネイリスト検定試験センター
併せて押さえておこう!ネイリスト検定 2級実技試験の減点・失格対象
前述したように、ネイリスト検定 2級実技試験に合格するには、いかに減点を少なくするかが大切です。合格率を高めるためにも、何をしたら減点・失格になるのかを以下にて押さえておきましょう。
減点対象
ネイリスト検定 2級実技試験の減点対象は、以下のとおりです。
・受験票、写真の貼付、筆記用具を忘れた場合(筆記用具を受付で借りた場合も対象) |
仕上がりがよくない場合も減点対象になるので、施術が終わったらさまざまな角度から見て確認するようにしましょう。
失格対象
失格対象は以下のとおりです。
・受験生・モデルともに遅刻した場合 |
モデルと雑談をしていてもカンニングと見なされる可能性があります。これまでの努力を無駄にしないためにも、モデルには事前に「私語禁止」ということを伝えておくようにしましょう。
参考:ネイリスト技能検定試験 2級 実技採点基準|公益財団法人 日本ネイリスト検定試験センター
ネイリスト検定 2級に合格するためのコツ
ネイリスト検定 2級の資格を取得するためには、ネイルの知識・技術を幅広く身につける必要があります。以下でご紹介するコツを押さえて、効率よく勉強に励みましょう。
合格までのスケジュールを組み立てる
検定に合格するには、勉強を計画的に進めていく必要があります。そのため、試験を受けると決意したら、まずはスケジュールを組み立てることをおすすめします。
勉強・練習を始めるタイミングとしては、試験当日の3ヶ月前がベストです。というのも、2ヶ月前にカラーリングの指定色が発表されるので、その日以降はカラーリング・ネイルアートの練習がメインになると考えられます。そのため、それ以外の勉強・練習時間をしっかり確保するためにも、3ヶ月前から試験対策に取り組むのが賢明だといえます。
学習環境を整える
試験に合格するには、学習環境を整えることも大切です。スクールや通信講座、独学など勉強方法にはさまざまな種類があるため、自分に合ったスタイルを選びましょう。
スクールに通って効率的に学ぶ
たとえば、スクールは効率よく試験対策が行えるので、とくにおすすめの勉強方法です。「検定対策コース」を設けていることが多いため、そこに通えばネイリスト検定 2級に特化した勉強・練習に取り組めます。また、プロの講師から直接指導を受けられるので、二人三脚で合格を目指せます。「ひとりだと勉強に身が入らない」「どう勉強・練習すれば効率的かわからない」という方は、積極的にスクールを利用するとよいかもしれません。
このほか、スクールによっては「合格保証制度」を設けているところもあります。合格保証制度とは、万が一試験に不合格になってしまった場合に無料で補講を受けられる制度のことです。ネイリスト検定 2級は3級に比べると難易度がグンと高くなるため、一回で合格できない可能性があります。仮に、不合格になった場合はプラスで受講料を支払わないといけないほか、試験料も発生します。しかし、合格保証制度があれば受講料が不要です。試験を受けるための費用を少しでも抑えることができるため、合格保証制度を取り入れているスクールに通うことで試験に再チャレンジしやすいといえるでしょう。
通信講座を利用して学ぶ
ネイリスト検定 2級の勉強方法には、通信講座も挙げられます。通信講座に申し込みをすると、テキストやDVD、ネイル道具などが届くためこれらを使って勉強を進めていきます。通信講座であれば自分のペースで勉強できるので、たとえば「夜中にしか勉強できない」という方でも知識・技術を習得していくことが可能です。ただし、通信講座の場合はプロの講師から直接教わる機会がほとんどありません。スクーリング制度のある通信講座でも、月に数回ほどしか講師に教われないこともあるため、技術面で伸び悩む可能性があります。
独学で知識・技術を身につける
ネイリスト検定 2級の勉強方法には、独学もあります。独学だと自分の好きなタイミングで勉強ができるため、無理なく学習を進めていくことが可能です。くわえて、独学はほかの勉強方法に比べて費用もあまりかかりません。そのため、経済面を気にせずネイリスト検定 2級の資格取得に集中することができるでしょう。
ただし、独学だと技術面で躓く可能性があります。どの部分が間違っているのかも気づきにくいので、自己流で進めてしまわないよう注意が必要です。
ネイリスト検定 2級を取得するメリットとは
ネイリスト検定 2級を取得するメリットは、就職活動に有利になることが挙げられます。ネイルサロンでは、求人募集に「ネイリスト検定 2級以上取得している方」という条件を提示しているところが少なくありません。つまり、ネイリスト検定 2級を取得していないとネイルサロンに応募することができないということ。ネイリスト検定 2級を取得していなくても応募できるケースもありますが、就職先が限定されてしまう可能性があるでしょう。
その点、ネイリスト検定 2級を取得していれば就職先の幅が広がります。自分の希望するネイルサロンを見つけやすくなるので、取得しておくことに越したことはないといえます。
【おまけ】ネイリスト検定 2級の合否結果を確認する方法
ネイリスト検定 2級の合否は、「郵送」「公式サイト」の2つから確認できます。
郵送の場合は、受験から1ヶ月ほどで自宅に合否通知が届きます。公式サイトの場合は、郵送よりも早めに合否結果を知ることが可能です。「結果案内」を選択すると、受験番号と生年月日を入力し合否判定結果をクリックするだけです。そうすると、合否結果を簡単に調べることができます。
ネイリスト検定 2級に挑戦してみよう!
ネイリスト検定 2級に合格し資格を取得すれば、「サロンワークで通用する知識・技術が身についている」ということを証明できます。これは、ネイリストとして活躍の幅を広げることにつながり、たとえば希望するネイルサロンや美容室へ就職しやすくなります。まだこの資格を持っていないのであれば、この機会に取得を目指してみてはいかがでしょうか。