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ジェルネイル検定 中級に合格するために必要な知識を徹底解説! - 黒崎えり子ネイルスクール(新宿・名古屋・大阪梅田・横浜)
ネイルサロンや美容室にてネイリストとして働くなら、「JNAジェルネイル技能検定」に挑戦して資格を取得することをおすすめします。とくに中級は、サロンワークに必要なジェルネイルの知識・技術をはかる内容になっているので、取得するに越したことはありません。
そこで今回は、JNAジェルネイル技能検定(以下 ジェルネイル検定)の中級にフォーカスし、概要や資格を取得するまでの流れ、合格に向けて覚えておきたい使用禁止道具や減点・失格事項、資格取得後の進路などについてご紹介します。ネイリストとしてネイルサロン・美容室への就職を希望している方は、ぜひご参考ください。
ジェルネイル検定 中級とは?
ジェルネイル検定は、NPO法人 日本ネイリスト協会(JNA)が主催している検定試験です。初級・中級・上級の3つに分かれており、中級は「プロのネイリストとして、サロンワークにおけるネイルケアとジェルネイルの施術に必要な知識・技術が身についているかどうか」をはかる内容になっています。
受験資格・受験料
ジェルネイル検定 中級の受験資格は「ジェルネイル検定 初級に合格していること」です。飛び級で受験することはできないので、まずは初級を合格する必要があります。
中級の受験料は13,200円(税込)です。消費税については、試験当日時点での税率が適用されます。
試験内容
ジェルネイル検定 中級では、実技試験と筆記試験を行います。
実技試験では、第一課題と第二課題の2つで評価が決まります。第一課題ではネイルケアとカラーリングを行い、第二課題ではジェルオフやポリッシュオフ、ジェルグラデーションなどを行います。主に、適切に施術ができているか、仕上がりはどうかを確認されます。
筆記試験の内容は、ネイル・ジェルネイルの基礎知識となっており、衛生と消毒や爪の構造、ネイルケア・ジェルネイルの手順に関する問題が出題されます。当然ですが、初級に比べて難易度が高くなっているため、あらかじめ知識を深く身につけておくことが大切です。
なお、ひとつ前のジェルネイル検定 中級の試験において筆記試験のみ合格だった場合は、筆記試験が免除になります。
合格基準
ジェルネイル検定 中級の合格基準は、実技試験と筆記試験で異なります。実技試験については、100点満点のうち70点以上を獲得できれば合格です。筆記試験に関しては、100点満点のうち80点以上が合格ラインとなります。
事前準備から中級取得までの流れ
ジェルネイル検定 中級への挑戦を決意したら、まず受験日を決めます。試験は6月と12月の年2回行われているため、都合のよい日程を選択しましょう。
次に検定月の3ヶ月半〜1ヶ月前までに、インターネットから申し込みを行います。申し込み人数が試験会場の定員を超える前に申し込みを済ませた場合は、受験料を支払うことでエントリーが完了します。もし定員を超えていた場合は抽選になるので、選考結果を待ったのち当選結果が届いたら受験料を支払いエントリーしてください。なお、受験料も支払いはコンビニ決済もしくはクレジットカード決済にて行います。
受験票が届いたら証明写真を貼り付けて、試験当日に持参しましょう。試験を終えたら、あとは合否結果を待つだけです。試験当日の翌月中には合否通知が届くので、必ず目を通しましょう。なお、合格の場合は試験当日から2ヶ月後ごろに合格証書とバッジが届きます。
実技試験の概要
ジェルネイル検定 中級の実技試験では、事前審査が行われたのち、第一課題と第二課題が実施されます。
ジェルネイル検定はNPO法人 日本ネイリスト協会(JNA)が主催している検定試験ですが、公益財団法人 日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)が主催する「ネイリスト技能検定試験2級以上」を取得することで、実技試験第一課題が免除されます。
なお、ジェルネイル検定中級の実技試験手順については、以下の記事で詳しくご紹介しています。受験をお考えの方は、ぜひご参考にしてください。
>>>併せて読みたい!合格を目指す!ジェルネイル検定中級の実技試験手順(第1課題・第2課題)
事前審査
事前審査では、モデルの爪の状態とテーブルセッティングをチェックされます。
モデルの爪に関して、右手はネイルケアを済ませたのち赤色のジェルカラーリングを施しておきます。左手は、試験当日の1週間前からネイルケア・カラーリングをしていない状態にする必要があります。
テーブルセッティングでは、第一課題と第二課題で使用するすべての道具をセットしておかなければなりません。また、試験要項においてラベルの添付が必須な道具には、品目を明記したラベルを貼る必要があるので、忘れずに対応しておきましょう。なお、ラベルが貼られていない場合は、減点となる可能性があります。
このほか、ブラシのセッティングも審査の対象となります。テーブルに直置きしてしまうと「衛生面における考慮がされていない」と見なされ減点となってしまいます。そのため、ブラシは必ずトレイの上に置くよう心掛けましょう。
実技試験:第一課題
実技試験の第一課題では、制限時間の30分以内にポリッシュカラーリングを行います。カラーを施すにあたり、基礎的な施術が行えているかを審査します。
まず、左手の手指の消毒から行い、そのあとファイリングを実施します。次に、プッシュアップやキューティクルクリーンを行います。最後にポリッシュカラーリングを行い、第一課題は終了です。なお、第一課題が終了したあと5分間のインターバルがあります。その際に、第二課題で使用が禁止されている道具を片付けておかなければ失格となるので、すばやく整理することが大切です。
実技試験:第二課題
実技試験の第二課題では、制限時間の85分以内にジェルオフ&プレパレーション、ジェル・グラデーション、ジェルイクステンション、ポリッシュオフ、ジェル・フレンチカラーリングを行います。主に、サロンワークにおけるジェルネイルの施術に必要な知識・技術が伴っているかを審査します。
まず手指の消毒を行い、右手のジェルをオフします。そのあとプレパレーションを行い、中指に関しては油分の除去までしておきます。中指以外の4本にはピンク系のジェルグラデーションを施すのですが、色が薄すぎたり濃すぎたりすると減点対象となります。手先にピンク色が美しく映えるほどの濃さでグラデーションを完成させましょう。なお、右手の中指には、ジェルイクステンションを施します。
左手はポリッシュオフを細部まで行い、ジェルでフレンチカラーリングを行います。フレンチラインがガタついていたり、左右対象でなかったりすると減点になる可能性があるので、丁寧に仕上げていきましょう。
合格のポイント
ジェルネイル検定 中級における合格ポイントは「細心の注意を払って施術ができているかどうか」です。というのも、第一課題でよく起こるミスに「自分やモデルの手指へのダメージ」が挙げられます。あまりにもダメージが多いと合否に悪影響を与えるので、細心の注意を払って施術に臨むことが大切です。
このほか、第二課題においては「ポリッシュやジェルをきれいにオフできているかどうか」が合否を左右することもあります。落とし残しは減点対象となるので、焦らず丁寧に対応しましょう。
減点を防ぐ!品名ラベルが必要な道具とテーブルセッティングについて
試験の際は、試験要項で定められている道具に対して、品名を明記した上でラベルを貼る必要があります。万が一品名ラベルが貼り付けられていない場合は、減点の対象となるため注意しましょう。
また、テーブルセッティングでは第一課題と第二課題で必要となるすべての道具をセットする必要があります。
品名ラベルが必要な道具
あらかじめ品名ラベルの貼り付けが必要な道具を確認して、試験当日までに貼り付けておくことが大切です。
品名ラベルには商品名ではなく、指定された表記で統一します。
アルファベット表記は原則禁止されており、商品の成分表示と重ならないように見やすい位置に貼るようにしてください。商品に名前がついている場合でも、品名ラベルの貼り付けは必須です。
品名ラベルの貼り付けが必要な道具は以下の通りです。
・ウェットステリライザー ・コットン類 ・消毒剤 ・ポリッシュリムーバー ・液体ソープ ・キューティクルクリームまたはキューティクルリムーバー ・プレプライマー ・プライマー ・クレンザー ・グルー ・ジェルリムーバー ・ジェルブラシクリーナー ・ベースコート ・カラーポリッシュ ・トップコート ・ベースジェル ・カラージェル ・トップジェル ・イクステンションジェル ・ミキシングジェル |
なお、上記でご紹介した道具は、ご自身が必要なもののみ準備してください。
テーブルセッティング
中級の第一課題受験者は、事前審査時に第一課題・第二課題で使用するすべての道具をセットしておく必要があります。その際、トレイ内での並べ方は自由ですが、衛生面に配慮した上で整理整頓して配置しましょう。
必要な道具は以下の通りです。
・ライト(1人1台) ・トレイ ・ネイルブラシ ・水を入れた容器 ・フィンガーボール ・ポット ・クレンザー ・消毒剤(消毒用エタノール、またはそのほかの消毒液) ・ファイル立て ・筆立て ・コットン類(蓋付き) ・液体ソープ(フィンガーボール用) ・ウェットステリライザー(消毒用エタノールやアルコールで変質しない素材のもの) ・ジェル(ベースジェル・カラージェル・トップジェル) ・ポリッシュ(ベースコート・トップコート含む) ・ポリッシュリムーバー ・キューティクルリムーバーまたはキューティクルクリーム ・プレプライマー ・ゴミ袋 ・アームレスト(ライトを代用する場合は不要) |
ウェットステリライザーにはウッドスティックやピンセット、キューティクルニッパー、メタルプッシャーを入れますが、事前にコットンやガーゼを敷いて、ニッパーの先が消毒用エタノールに浸るようにしておきましょう。
また、ブラシのテーブルへの直置きは原則として禁止です。「衛生面における配慮がされていない」と判断されてしまい減点になるため、ブラシは必ずトレイの上に置くようにしてください。
試験に使用するジェルネイル商品は、指定商品リストの中から選ぶ必要があります。
試験当日に使用する商品を申請する必要があるため、あらかじめJNAホームページで指定商品リストをチェックしておきましょう。
事前に把握しておこう!使用禁止の道具について
第一課題・第二課題ともに、使用禁止の道具があります。
万が一使用禁止の道具がセッティングされている場合、失格となるため注意が必要です。
第一課題で使用禁止の道具
第一課題で使用が禁止されている道具は以下の通りです。
・ストーンプッシャー ・セラミックプッシャー ・ネイルマシーン(※ジェルオフ以外にネイルマシーンを使用した場合は失格) ・シャーミー(革製)バッファ ・グリセリン ・オイル ・食品容器 ・その他規定外の用具・用材 |
第一課題で使用するキューティクルクリームやシャイナー、ポリッシュ類は第二課題では使用が禁止されています。インターバル中に片付けておきましょう。
第二課題で使用禁止の道具
第二課題で使用が禁止されている道具は以下の通りです。
・ストーンプッシャー ・セラミックプッシャー ・シャーミー(革製)バッファ ・シャイナー ・グリセリン ・オイル ・クリーム類 ・ローション類 ・アート用ステッカー(アートシール) ・ポリッシュ類(アートポリッシュ・ラメポリッシュ) ・絵の具 ・食品容器 ・材料のかくはん用として衛生的な措置が施せないもの(木製のつまようじ、竹串、マドラーや工具など) ・光重合で硬化しないUVカットのためのトップコート類 ・顔料のみ ・温度調整剤(カイロなど) ・フォームを止めるための文具類 ・ピンチ用クリップ ・ドットペン(マーブルツール) ・その他規定外の用具・用材 |
合格するために押さえておきたい!ジェルネイル検定 中級の減点・失格事項
ジェルネイル検定 中級に合格するためにも、減点・失格の対象となる項目を確認しておきましょう。
減点事項
減点対象となる事項は以下の通りです。
・用具・用材が整理整頓されていない場合 ・テーブルセッティングに不備があった場合 ・衛生面における配慮がされていない場合 ・品名ラベルを必ず貼る用具・用材にラベルを貼っていない場合やアルファベット表記の場合 ・消毒が不適切と認められる場合(手指及び用具消毒) ・私語が多い場合やマナーが悪い場合(受験生・モデルともに) ・ゴミを持ち帰らない場合 ・手指へのダメージ(ファイルなどで赤みを帯びるなど)を与えた場合(受験生・モデルともに) ・第一課題においてモデルの爪が明らかに事前手入れされている場合 ・第一課題における事前のジェルカラーリングの塗布が手抜きである場合 ・第一課題免除者が、事前のネイルケアを適切にしていない場合、カットスタイルがラウンドに仕上がっていない場合 ・第二課題を手指消毒から行わない場合 ・第二課題で第一課題と同じ工程を繰り返し行った場合 ・イクステンション(バーチャルを含む)とリペア(グルーオンを含む)を合わせて3本施している場合 ・イクステンションとリペアを施した爪がナチュラルネイルの形に合わせて対応していない場合 ・第一課題においてイクステンション、リペア以外のナチュラルネイルにウォッシャブルファイルを使用した場合 ・第一課題においてブラシダウンを行わない場合 ・受験票・筆記用具を忘れた場合や受験票に写真が貼付されていない場合(指定商品申請用紙記入用の筆記用具忘れを含む。 筆記用具が壊れている、芯が折れているなども含む) ・受験票に貼る証明写真がスナップ写真やコピーなどの場合 ・第二課題において、ポリッシュオフ、ジェルオフが適切にされていない場合 ・モデルとして不適切な場合(爪及び爪周りの皮膚に疾患が認められる場合や14歳以下の場合) ・中級ジェルグラデーションのピンクの色調が濃すぎる場合、薄すぎる場合 |
失格事項
失格対象となる事項は以下の通りです。
・遅刻(入場時間内に指定会場へ入場していない場合) ・カンニングなどの不正行為・禁止行為を行った場合 ・事前審査の前後や実技試験終了後に手を加えた場合(受験生・モデルともに) ・インターバル中にモデルの爪に手を加えた場合 ・用具・用材を忘れた場合や事前審査開始後に貸し借りを行った場合(消毒剤の準備をしていない場合、用具・消毒剤を入れたウェットステリライザーを用意していない場合、試験官の許可を得ず黙って出し入れした場合を含む) ・試験官の指示に従わない場合 ・実技試験におけるタイムオーバー(時間内にすべて終了しなかった場合) ・仕上げの未硬化ジェルを拭き取っていない場合(ノンワイプジェルを拭き取っていない場合を含む) ・手指への出血を伴う損傷を与えた場合(受験生・モデルともに) ・手指を間違えた場合 ・第一課題免除において事前に赤ポリッシュをモデルの爪に塗布していない場合 ・第一課題において事前にジェルカラーリング(真赤)が施されていない場合やジェルグラデーションで2色以上のカラージェルを使用した場合 ・第二課題のプレパレーションを事前にしている場合(インターバル中を含む) ・使用を禁止している用具・用材をセッティングした場合(規定通りでないセッティングをした場合も含む) ・モデルが試験会場において受験生にアドバイスや手助けを行なった場合 ・第一課題で左手5本すべての指にプッシュバック・プッシュアップを全く行っていない場合、メタルプッシャー・キューティクルニッパーを使用していない場合 ・第一課題時間内に第二課題の内容を行った場合 ・ピンチングを指以外で行った場合 ・ジェルグラデーション、ジェルフレンチカラーリングのベースにクリア感が出ていない場合 ・イクステンション(バーチャルを含む)とリペア(グルーオンを含む)を合わせて4本以上施している場合 ・ジェルオフの際にジェルリムーバーなどに直接指を浸した場合や、ジェルオフ以外でネイルマシーンを使用した場合 ・ホイルなどで包み込んだ状態でライトに入れ照射した場合 ・ジェルネイルをオフしやすくするコート剤などを使用した場合 ・事前にジェルをミックスした場合 ・減点対象項目の事項が著しくひどい場合(減点項目が3項目以上ある場合や1項目の内容があまりにひどい場合)、その他規定違反 |
ジェルネイル検定 中級を取得したあとの進路
ジェルネイル検定 中級に合格したら、さらなる高みを目指して進級を志してみてはいかがでしょうか。上級の資格を持っていれば、ネイルサロンや美容室など就職先の選択肢がグッと広がります。とはいえ、上級の資格を取得するのは決して簡単なことではなく、スキルアップが必要不可欠です。そこでおすすめなのが、ネイル専門のスクールにて改めて知識・技術を深めることです。
スクールに通ってスキルアップを図ろう
スクールでは、ネイルの知識・技術に長けた講師による授業や指導を受けられます。ネイリストとしてすでにある程度のノウハウは押さえているつもりでも、それだけで上級の資格を取得できるかというとそうとは限りません。スクールを通して効率よく学習すれば、試験対策をばっちり行えます。
もちろん、多少費用はかかりますが、先行投資と考えれば大きな負担にはならないはず。ネイリストとして活躍の幅を広げるためにも、この機会にスクールでスキルアップを図ってみてはいかがでしょうか。
ジェルネイル検定 中級に挑戦してみよう!
ジェルネイル検定 中級は、ネイリストとしてサロンワークにあたる上で取得を推奨されている資格です。数あるネイルサロンの中には、採用条件として「ジェルネイル検定 中級以上の資格を持っている者」という条件を掲げているところもあります。そのため、積極的に検定を受けて資格を取得すれば、希望する就職先で雇用してもらえる可能性を高めることができます。
なお、ジェルネイル検定 中級は今回ご紹介した検定の概要や使用禁止道具、減点・失格事項などを押さえておけば取得は難しくありません。もし「どうしても1発で合格したい」という場合は、ネイルスクールに通うのを検討してみてはいかがでしょうか。