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ジェルネイル検定中級の合格率と合格基準をチェック!試験のポイントを押さえておこう - 黒崎えり子ネイルスクール(新宿・名古屋・大阪梅田・横浜)
ネイルサロンや美容室にてネイリストとして働くなら、「JNAジェルネイル技能検定」に挑戦して資格を取得することをおすすめします。とくに中級は、サロンワークに必要なジェルネイルの知識・技術をはかる内容になっているので、取得するに越したことはありません。
そこで今回は、JNAジェルネイル技能検定(以下 ジェルネイル検定)の中級にフォーカスし、気になる合格率と合格基準、実技試験のポイント、合格に向けて覚えておきたい使用禁止道具や減点・失格事項などについてご紹介します。ネイリストとしてネイルサロン・美容室への就職を希望している方は、ぜひご参考ください。
合格率と合格基準
ジェルネイル検定 中級を受験する上で気になるのが合格率と合格基準です。
それぞれの数字を知っておくことで、どれくらい勉強が必要になるのかをある程度掴むことができるでしょう。
ジェルネイル検定 中級の合格率は約60%。数字だけを見ると「半分以上は受かる」と思われがちですが、初級と比較すると実技試験・筆記試験ともに求められるレベルが上がるため、難易度は比較的高いといえるでしょう。さらに初級よりも出題される課題が多くなるため、時間配分に注意する必要があります。
ジェルネイル検定 中級の合格基準は、実技試験と筆記試験で異なります。実技試験については、100点満点のうち70点以上を獲得できれば合格です。筆記試験に関しては、100点満点のうち80点以上が合格ラインとなります。
ジェルネイル検定 中級とは?
ジェルネイル検定は、NPO法人 日本ネイリスト協会(JNA)が主催している検定試験です。初級・中級・上級の3つに分かれており、中級は「プロのネイリストとして、サロンワークにおけるネイルケアとジェルネイルの施術に必要な知識・技術が身についているかどうか」をはかる内容になっています。
受験資格・受験料
ジェルネイル検定 中級の受験資格は「ジェルネイル検定 初級に合格していること」です。飛び級で受験することはできないので、まずは初級に合格する必要があります。中級の受験申し込みの際には初級の合格認定番号が必要となります。
中級の受験料は13,200円(税込)です。消費税については、試験当日時点での税率が適用されます。
試験内容
ジェルネイル検定 中級では、実技試験と筆記試験を行います。
実技試験では、第一課題と第二課題の2つで評価が決まります。第一課題ではネイルケアとカラーリングを行い、第二課題ではジェルオフやジェルグラデーション、ジェルイクステンション、ジェルフレンチカラーリングなどを行います。主に、適切に施術ができているか、仕上がりはどうかを確認されます。
中級を受験する前にJNAネイリスト技能検定国際試験2級、もしくはJNECネイリスト技能検定試験2級以上を取得することで、実技試験の第一課題が免除されます。免除を希望される方は、申し込み時に各検定試験の合格認定番号を入力してください。合格認定番号は、合格証書(ディプロマ)に印字されています。もし複数の級を取得している場合は、最上位級の合格認定番号のみで構いません。
筆記試験の内容は、ネイル・ジェルネイルの基礎知識となっており、衛生と消毒や爪の構造、ネイルケア・ジェルネイルの手順に関する問題が出題されます。当然ですが、初級に比べて難易度が高くなっているため、あらかじめ知識を深く身につけておくことが大切です。
前回の試験で筆記試験のみ合格だった場合、今回の試験に限り筆記試験を免除することができます。免除を希望される方は、申し込み時に前回の受験番号を入力してください。
実技試験第一課題免除・筆記試験免除ともに、受験料の割引などはありません。
なお、筆記試験の問題はNPO法人 日本ネイリスト協会(JNA)が出しているテキスト「JNAテクニカルシステム ベーシック」と「JNAテクニカルシステム~ジェルネイル~」から出題されます。公式問題集や過去問題集はないため、公共財団法人 日本ネイリスト検定センター(JNEC)から出ている公式問題集を活用するとよいでしょう。JNECの問題集はネイリスト検定のためのものですが、ネイルに関する内容はジェルネイル検定もネイリスト検定も共通であるため、ジェルネイル検定の筆記試験対策にも使えます。
ネイリスト検定とジェルネイル検定の違いや取得するおすすめの順番については、以下の記事で詳しくご紹介しています。ネイリストになるために資格を取得したいとお考えの方は、ぜひご参考にしてください。
>>>併せて読みたい!ネイリスト検定・ジェルネイル検定の違いや取得の順序を解説!
合格率アップのために覚えておきたい!実技試験のポイント
初級よりも難易度が上がるジェルネイル検定 中級を受験するなら、合格率を少しでもアップさせるために以下のポイントを押さえておきましょう。
第一課題
第一課題の事前審査では、10分間でテーブルセッティングと消毒管理、モデルの爪・トレーニングハンドの状態がチェックされます。
第一課題のテーブルセッティングの段階で、第二課題で使用するジェルネイル用品やライトも準備しておきましょう。とくに衛生面への配慮については重視されるポイントなので、トレイの中にダストや使用済みコットンなどが放置されていないか、ファイルは清潔な状態かどうかを確認しておくことをおすすめします。
第一課題の実技試験では、30分間でネイルケアとカラーリングを行います。
施術に入る前にしっかりと手指の消毒を行い、カットスタイルはラウンドに仕上げましょう。このとき、フリーエッジは5mm以下にしてすべての爪の長さや形のバランスが整っていることが重要です。メタルプッシャーとキューティクルニッパーはすべての指に使用してください。キューティクルのプッシュバックとプッシュアップは適切に行いましょう。
カラーポリッシュは商品の指定はありませんが、真赤である必要があります。パールやメタリック入りは禁止です。しっかりと二度塗りを行い、仕上げにトップコートでツヤを出しましょう。
第一課題終了後のインターバルでは、第二課題で使用が禁止されている用具・用材をすべて片付けておいてください。もし片付け忘れによりセッティングされていた場合、たとえ第二課題で使用していなくても失格となります。
第二課題
第二課題の事前審査でも、10分間でテーブルセッティングと消毒管理、モデルの爪・トレーニングハンドの状態がチェックされます。
第一課題の事前審査でチェックされた内容に加えて、ライトの電源確認が行われます。会場により電源の位置が異なるため、念のため延長コードを持参するとよいでしょう。ライト用電源コンセントのサイズなどについては、試験要項に記載されているため、あらかじめ確認しておくと安心です。
このほか、第一課題免除者のみ、第二課題の事前審査でモデルの爪の状態が適切かどうかがチェックされます。
第二課題の実技審査では、85分間でジェルグラデーションとジェルイクステンション(クリアスカルプチュア)、ジェルフレンチカラーリングを行います。
第一課題と同様に手指の消毒から行いましょう。試験当日までにトレーニングハンド10本に装着したチップをラウンドに整えておくことが大切です。サンディングは第二課題の時間内に行い、フリーエッジは長くても5mmに整えておきます。
第二課題のグラデーションで使用するカラージェルはマットのピンク系一色のみ。パールやメタリック入りは禁止です。重ねる回数は自由ですが、色調が濃すぎる場合、または薄すぎる場合は減点となります。ベースはクリアかクリアピンクのみで、キューティクル側を1/3程度あけてグラデーションを施してください。
ジェルイクステンションのフリーエッジの長さは2〜3mm。ハイポイントは爪の長さや形に合わせて仕上げる必要があります。Cカーブは10%程度で、必ず指でピンチを入れてください。サンディングは必須です。
ジェルフレンチカラーリングではマットのホワイトのみを使用します。パールやメタリック入りは禁止です。フレンチのスマイルラインはバランスを考慮して筆のみで仕上げましょう。バランスが取れていない場合、減点となる可能性が高くなります。
ジェルネイル検定 中級を受ける方必見の用語集
ジェルネイル検定 中級を受験する前に、ネイル用語について把握しておきましょう。あらかじめ用語をチェックしておけば、ジェルネイル検定への理解度がより高まります。
用語 |
意味 |
---|---|
擦式清拭消毒(さっしきせいふしょうどく) |
消毒剤をガーゼやコットンに十分に含ませて、指間や爪先を含む手指の汚れを除去しながら消毒剤を浸透させること。 |
ネイルケア |
爪のお手入れの総称。爪の形を整えて甘皮を除去し、爪の表面を磨くことを指す。 |
ナチュラルネイル |
ジェルやポリッシュなどを塗布していない自然な状態の爪のこと。 |
フラットアート |
爪に施す平面的なアートのこと。 |
イクステンション |
長さだしなどを行うスカルプチュアのこと。 |
バーチャルネイル |
アクリルやジェルを使って、爪のピンク色の部分(ネイルベッド)の面積を広く見せる技術のこと。 |
リペア |
爪の割れ・欠け・亀裂を修復する技術のこと。 |
グルーオン |
爪の上にグルーを塗布すること。 |
ピンチング |
イクステンションの形を整える技術。施術者が指を使ってイクステンションを両側から挟み適切なカーブに調整する。 |
サンディング |
ネイルファイルを使って自爪に施す下処理のこと。ジェルネイルが長持ちするように施す。 |
事前準備から中級取得までの流れ
ジェルネイル検定 中級への挑戦を決意したら、まず受験日と受験会場を決めます。試験は6月と12月の年2回、受験会場は札幌地区・仙台地区・東京地区・名古屋地区・大阪地区・広島地区・福岡地区の7箇所です。都合のよい日程・会場を選択しましょう。
次に検定月の3ヶ月半〜1ヶ月前までに、インターネットから申し込みを行います。申し込み状況によっては、申し込みをした地区以外への受験地への振替、または抽選となる可能性があります。もし該当する場合は別途連絡があるため、NPO法人 日本ネイリスト協会(JNA)の指示に従ってください。申し込み完了後は、受験者の都合による取り消しや受験会場・受験時間帯の変更はできません。なお、受験料も支払いはコンビニ決済もしくはクレジットカード決済にて行います。
受験票が届いたら証明写真を貼り付けて、試験当日に持参しましょう。試験を終えたら、あとは合否結果を待つだけです。試験当日の翌月中には合否通知が届くので、必ず目を通しましょう。なお、合格の場合は試験当日から2ヶ月後ごろに合格証書とバッジが届きます。
減点を防ぐ!品名ラベルが必要な道具とテーブルセッティングについて
試験の際は、試験要項で定められている道具に対して、品名を明記した上でラベルを貼る必要があります。万が一品名ラベルが貼り付けられていない場合は、減点の対象となるため注意しましょう。
また、テーブルセッティングでは第一課題と第二課題で必要となるすべての道具をセットする必要があります。
品名ラベルが必要な道具
あらかじめ品名ラベルの貼り付けが必要な道具を確認して、試験当日までに貼り付けておくことが大切です。
品名ラベルには商品名ではなく、指定された表記で統一します。
アルファベット表記は原則禁止されており、商品の成分表示と重ならないように見やすい位置に貼るようにしてください。商品に名前がついている場合でも、品名ラベルの貼り付けは必須です。
品名ラベルの貼り付けが必要な道具は以下の通りです。
・ウェットステリライザー |
なお、上記でご紹介した道具は、ご自身が必要なもののみ準備してください。
テーブルセッティング
中級の第一課題受験者は、事前審査時に第一課題・第二課題で使用するすべての道具をセットしておく必要があります。その際、トレイ内での並べ方は自由ですが、衛生面に配慮した上で整理整頓して配置しましょう。
必要な道具は以下の通りです。
・ライト(1人1台) |
ウェットステリライザーにはウッドスティックやピンセット、キューティクルニッパー、メタルプッシャーを入れますが、事前にコットンやガーゼを敷いて、ニッパーの先が消毒用エタノールに浸るようにしておきましょう。
また、ブラシのテーブルへの直置きは原則として禁止です。「衛生面における配慮がされていない」と判断されてしまい減点になるため、ブラシは必ずトレイの上に置くようにしてください。
試験に使用するジェルネイル商品は、指定商品リストの中から選ぶ必要があります。
試験当日に使用する商品を申請する必要があるため、あらかじめJNAホームページで指定商品リストをチェックしておきましょう。
事前に把握しておこう!使用禁止の道具について
第一課題・第二課題ともに、使用禁止の道具があります。
万が一使用禁止の道具がセッティングされている場合、たとえ使用していなくても失格となるため注意が必要です。
第一課題で使用禁止の道具
第一課題で使用が禁止されている道具は以下の通りです。
・ストーンプッシャー |
第一課題で使用するキューティクルクリームやシャイナー、ポリッシュ類は第二課題では使用が禁止されています。インターバル中に片付けておきましょう。
第二課題で使用禁止の道具
第二課題で使用が禁止されている道具は以下の通りです。
・ストーンプッシャー |
合格するために押さえておきたい!ジェルネイル検定 中級の減点・失格事項
ジェルネイル検定 中級に合格するためにも、減点・失格の対象となる項目を確認しておきましょう。
減点事項
減点対象となる事項は以下の通りです。
・用具・用材が整理整頓されていない場合 |
失格事項
失格対象となる事項は以下の通りです。
・遅刻(入場時間内に指定会場へ入場していない場合) |
ジェルネイル検定 中級に挑戦してみよう!
ジェルネイル検定 中級は、ネイリストとしてサロンワークにあたる上で取得を推奨されている資格です。数あるネイルサロンの中には、採用条件として「ジェルネイル検定 中級以上の資格を持っている者」という条件を掲げているところもあります。そのため、積極的に検定を受けて資格を取得すれば、希望する就職先で雇用してもらえる可能性を高めることができます。
なお、ジェルネイル検定 中級は今回ご紹介した実技試験のポイントや使用禁止道具、減点・失格事項などを押さえておけば取得は難しくありません。もし「どうしても1発で合格したい」という場合は、ネイルスクールに通うのを検討してみてはいかがでしょうか。