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ネイリスト検定3級の筆記・実技試験対策!合格するためのポイント - 黒崎えり子ネイルスクール(新宿・名古屋・大阪梅田・横浜)
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ネイリストを目指す上で、資格の取得は大切なプロセスのひとつです。さまざまな資格があるなかでとくに取っておきたい資格のひとつに「JNECネイリスト技能検定」があります。取得した級に準じる知識・技術を有している証になるので、積極的にチャレンジすることをおすすめします。
そこで今回は、JNECネイリスト技能検定(以下 ネイリスト検定)の3級にフォーカスし、概要や合格するためのポイント、試験対策の方法などについてご紹介します。一発合格を目指すためにも、ぜひ参考にしてみてください。
1 ネイリスト検定 3級の試験概要
ネイリスト検定とは、公益財団法人 日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)が主催する検定試験です。
レベルは3級から1級の3段階に分かれていて、3級は「ネイルケアやネイルアートに関する基本的な技術と知識」、2級は「サロンワークで通用するネイルケア、チップ&ラップ、ネイルアートに関する技術と知識」、1級は「トップレベルのネイリストに必要とされる総合的な技術と知識」が問われます。ネイルの技術や知識に自信があっても飛び級はできず、3級から順番に受ける必要があります。
1.1 試験内容
ネイリスト検定3級の試験内容は、事前審査と実技試験、筆記試験の3つに分けられます。
それぞれチェックされる項目が異なるため、受験前に確認しておきましょう。
1.1.1 事前審査
事前審査では、テーブルセッティングと消毒管理、モデルの爪の状態を確認されます。
テーブルセッティングのチェックポイントには、「用具や用材が正しくセッティングされているか」「品名ラベルの表示が適切か」などが挙げられます。試験要項において品名ラベルの貼り付けが必須となっている道具には、品名を明記したラベルを貼らなければなりません。未対応、または表記が不適切だと減点となるので、忘れないよう注意しましょう。
なお、品名ラベルの表示が必要な用具・用材は以下の通りです。
・消毒剤 ・コットン ・ポリッシュリムーバー ・液体ソープ ・カラーポリッシュ ・ベースコート ・トップコート ・ウェットステリライザー ・プレプライマー ・キューティクルリムーバー(キューティクルクリーム) |
消毒管理のチェックポイントとしては、「衛生面に配慮されているか」が挙げられます。用意している用具、用材が衛生的に管理されているかどうか、ウェットステリライザーに消毒剤が入っているかどうかがチェックされます。
このほか、モデルの爪の状態もチェックされるため、試験前に必ず確認しておきましょう。モデルの爪及び爪周りの皮膚に疾患が認められる場合、モデルとしては認められません。さらにモデルの爪はナチュラルネイルをベースに、イクステンションやリペアは2本以内である必要があります。実技試験1週間前からはファイル・キューティクルクリーンなどのお手入れを行ってはならず、試験前日前に赤色のポリッシュを10本の爪に塗布しておかなければなりません。
ネイリスト検定というと実技試験と筆記試験のみに注目しがちですが、事前審査も減点・失格対象となり得る大切なポイントとなるため、しっかりと確認して試験に挑みましょう。
>>>併せて読みたい!ネイル検定3級のテーブルセッティングの基本!知っておきたい注意点と必要な 道具を紹介
1.1.2 実技試験
実技試験では、制限時間の70分以内にネイルケア・カラーリング・ネイルアートの施術を行います。
【ネイルケア】
ネイルケアでは、手指消毒からはじめてポリッシュオフ・ファイリング・ブラシダウン・キューティクルクリーンまでを行います。ファイリングでのスタイリングは「ラウンド」と決まっており、フリーエッジは長くても5mm以下、10本すべての爪のバランスに注意しなければなりません。ケア方法はフィンガーボウルを使ったウォーターケアのみで、ドライケアは禁止されています。キューティクルニッパーは、10本すべての爪に使用してください。
【カラーリング】
カラーリングでは、ベースコート・カラーポリッシュ・トップコートの塗布を行います。カラーポリッシュのカラーは真赤と決まっており、パール入りやメタリック入りのポリッシュの使用は禁止されています。ベースコート・カラーポリッシュ・トップコートともにエッジ部分にもしっかりと塗布して、カラーポリッシュは二度塗りしましょう。もしカラーポリッシュが二度塗りされていない場合や仕上げにトップコートを塗っていない場合、またトップコートを塗ってもツヤが出ていない場合は、減点対象となります。
【ネイルアート】
ネイリスト検定3級のアートテーマは「フラワー」です。カラーリングで塗布した真赤をベースに、映えるフラワーのアートを仕上げます。このとき、アクリル絵の具を使って筆のみで描く必要があります。ラメやラインストーンは使用しても問題ありませんが、図案を持ち込んだ場合やアート用シール、ドットペンなどのツールを使用した場合は失格となるため注意しましょう。仕上げのトップコートも忘れずに塗布してください。
なお、実技試験の合格ラインは「50点満点のうち38点以上を獲得すること」です。もちろん、制限時間内に最後の工程まで進められなかった場合は失格となります。時間配分に気をつけつつ、すばやく丁寧に施術を施すよう心掛けましょう。
1.1.3 筆記試験
筆記試験では、「ネイリスト技能検定試験 公式問題集」から出題される問題にマークシートで解答していきます。衛生と消毒や爪の構造(皮膚科学)、爪の病気とトラブル(爪の生理解剖学)、ネイルケアの手順など、基礎的な問題がほとんどなので、問題集をもとに勉強すればつまずく心配はありません。筆記試験の所要時間は30分、合格ラインは「100点満点のうち80点以上を獲得すること」です。
なお、前回の試験結果が「筆記のみ合格」だった方は、同級を受験される場合に限り筆記試験が免除されます。筆記試験免除に該当する方は、受験申込みをする際に必ず申込書の筆記試験免除記入欄に「筆記のみ合格した際の受験番号」を記入しましょう。
万が一記入していない場合は、筆記試験免除は適用されません。また、割引・返金はされないのでご注意ください。
1.2 受験資格
ネイリスト検定3級の受験資格は「受験時に義務教育を修了していること」です。事前に取得しておくべき資格はないので、基本的には誰でも気軽に受けられます。
なお、2つ以上の級を同時に受験したり、いきなり2級から受験したりすることはできません。
1.3 受験時期
ネイリスト検定3級の試験は1年に4回開催されており、その時期は1月(冬期)・4月(春期)・7月(夏期)・10月(秋期)となっています。
ただし、まれにスケジュールが変更になることもあるため、JNEC(日本ネイリスト検定試験センター)のホームページをこまめにチェックしておくことをおすすめします。
1.4 合格率
ネイリスト検定3級の合格率は、2022年の秋期で90.6%、2023年の冬期で89.5%、2022年秋期までの累計合格率は84.7%です。2023年秋期までの累計合格率が2級は42.48%、1級は38.75%とどちらも50%に満たないことを考えると、比較的難易度は高くない試験だということがわかります。
2 合格を目指すならどれくらいの学習時間が必要?
ネイリスト検定3級はそれほど難易度が高い試験ではありませんが、ネイルケアやネイルアートに関する基本的な知識・技術が求められるため、ある程度の学習時間を確保する必要があります。
合格までの平均的な学習期間は1〜3ヶ月。1日あたりどれくらいの学習時間が確保できるのかによって異なりますが、初めて試験を受けるのであれば1日約2〜3時間の学習時間を確保するのがおすすめです。すでにネイリストとしてサロンワークをしている方も、同じくらいの学習時間を確保しておいたほうがよいでしょう。
しかし、この時間は筆記のみの学習時間なので、実技の学習時間はまた別で確保する必要があります。実技試験で必要とされる技術を身につけて制限時間内に施術が終わるよう、繰り返し練習しましょう。
働きながら資格取得を目指すなら、仕事の日にまとまった学習時間が取れない分、休日に集中して学習する時間を確保しなければなりません。
試験は春期・夏期・秋期・冬期の計4回実施されているので、1日あたりどれくらいの学習時間を確保できるのかを考慮した上で、受験日から逆算して学習を開始すると無理なく進められます。
実技試験へ向けて練習を行う場合は、ハンドモデルとの日程調整も重要です。最初はチップで練習を重ねても構いませんが、試験当日にモデルを同行して試験を受ける場合は、モデルへ施術を行う練習も行っておきましょう。
なお、2023年秋期のネイリスト検定より、すべての級でJNEC認定モデルハンドを使用して受験することが可能となりました。JNEC認定モデルハンドとは、JNEC認定ラベルが貼り付けられた「JNEC認定モデルハンド本体」または「JNEC認定ネイルチップ」「JNEC認定ルースキューティクル」のこと。JNEC認定モデルハンド以外のトレーニングハンドを使用することはできません。
3 ネイリスト検定3級に合格するためのポイント
ネイリスト検定3級に合格するためには、どのようなポイントを意識して練習を行えばよいのでしょうか。
3.1 時間配分を意識して練習する
どれだけ仕上がりがきれいでも、制限時間内に施術を終えることができなかった場合は不合格となります。そのため、普段から時間内に施術が終わるよう、タイマーを使うなどして時間を意識した練習を行うことが大切です。試験当日までに練習を重ねて、ペース配分を掴んでおきましょう。
3.2 人の手を使って練習する
トレーニングハンドは使いやすく、予定を合わせる必要がないため普段の練習には欠かせません。しかし、トレーニングハンドと人の爪とではポリッシュのにじみ方が異なります。先述した通り、2023年秋期のネイリスト検定より3級でもモデルハンドを使用して受験することは可能になりましたが、ネイリストになれば人の手に施術をしなければなりません。そのため、できる限り人の手を使って練習を行っておくことをおすすめします。
このほか、試験当日にモデルハンドを使用して受験するのであれば、JNEC認定モデルハンドを使って練習を行うとよいでしょう。
3.3 試験当日までの計画を立てる
試験当日に間に合うように、試験日から逆算して実技試験と筆記試験の学習を重ねましょう。とくに学校や仕事がある場合は、平日と休日でどれくらいの練習時間が確保できるのかを考慮して計画を立てることが大切です。どれだけ遅くても2ヶ月前からは実技練習を行っておき、1ヶ月前にはモデルを使った練習を行うのがおすすめです。
3.4 採点方式・審査基準
ネイリスト検定では減点方式が採用されているため、ミスをすればするほど合格が遠のいてしまいます。そのため、満点を目指すよりもどれだけ減点されないかを重視して対策を行うのがおすすめです。審査される項目としては、事前手入れ・ファイルやエメリーボードの扱い方・ラウンドの仕上がり・プッシャーの使い方・ニッパーハンドリング・クリーンナップの仕上がり・カラーリング・ネイルアート・全体の仕上がりがあり、それぞれ5点満点で採点します。
50点満点で減点を反映した合計得点が38点以上、かつ失格対象に該当していないことが合格基準です。
一つひとつの工程にスピーディーかつ丁寧に取り組むためにも、繰り返し練習を行いましょう。
なお、減点・失格対象となる項目は以下の通りです。
3.4.1 減点対象
・受験票や筆記用具、マスク、フェイスシールドなどの忘れ物をした場合 ・受験票に貼る写真がスナップ写真やコピー、加工されていた場合 ・モデルが14歳以下、または爪や爪周辺に疾患が見られる場合 ・テーブルセッティングに不備があった場合 ・ネイルニッパーをウェットステリライザーへ入れていない場合 ・品名ラベルを貼っていない、またはアルファベット表記の場合 ・消毒が不適切な場合 ・私語が多い場合やマナーが悪い場合 ・手指へダメージを与えた場合 ・イクステンションとリペアをした爪がナチュラルネイルの色と形に合っていない場合 ・イクステンションとリペア以外のナチュラルネイルにウォッシャブルファイルを使用した場合 ・ゴミを持ち帰らない場合 ・カラーリングなどの仕上げにトップコートを塗布していない場合 ・イクステンションとリペアを合わせて3本以上施している場合 ・事前にモデルの爪が明らかに手入れされている場合 ・事前のカラーポリッシュの塗布が手抜きである場合 ・事前のカラーポリッシュの塗布が指定色以外の場合 ・ブラシダウンを行わない場合 ・カラーリングの赤ポリッシュが一度しか塗られていない場合 など |
3.4.2 失格対象
・モデル、受験者ともに遅刻した場合 ・カンニングなどの不正行為や禁止行為を行った場合 ・事前審査や実技試験終了後に作品に触れたり、手を加えた場合 ・忘れ物をした場合や事前審査開始後に貸し借りを行った場合 ・モデル、受験者ともに試験管の指示に従わない場合 ・手指への出血を伴う損傷を与えた場合 ・使用を禁止している用具、用材などをセッティングした場合 ・モデルが試験会場で受験生にアドバイスや手助けを行った場合 ・午前と午後のモデルが同一の場合 ・用具と消毒液を入れたウェットステリライザーを用意していない場合 ・アートにシールやドットペンを使用した場合 ・ネイルアートの図案を持ち込んだ場合 ・手指間違いをした場合 ・イクステンションとリペアを合計4本以上施している場合 ・事前にモデルの爪へカラーポリッシュを塗布していない場合 ・すべての指にキューティクルニッパーを使用していない場合 ・プッシュバックとプッシュアップを全く行っていない場合 ・ウォーターネイルケアを行っていない場合 など |
4 ネイリスト検定3級の実技試験の工程と時間配分
ネイリスト検定3級の実技試験は70分間です。時間内にネイルケア・カラーリング・ネイルアートを終えることができなければタイムオーバーで失格となるため、時間配分に気をつけることが大切です。理想の時間配分は人によって異なるため、何度も繰り返し練習を重ねて自分に合った時間配分を見つけましょう。
以下では、実技試験の工程と時間配分の一例をご紹介します。
4.1 1.手指消毒(約1分)
実技試験では、まず手指の消毒から行います。なかには「消毒に1分もかからないのでは?」と思う方もいますが、消毒が不適切であると判断されると減点対象となるので、1分かけて丁寧に行うことを心がけましょう。手指消毒は、受験生とモデルのどちらも擦式清拭(さっしきせいふ)で行う必要があります。擦式清拭とは、消毒剤をコットンやガーゼに充分に含ませて、手指の表面と指の間、爪先にいたるまで、汚れを除去しながら消毒剤を浸透させることをいいます。スプレー式の消毒剤を持参した場合でも、手に直接消毒剤をかけないようにしましょう。
4.2 2.ポリッシュオフ(約7分)
手指消毒を終えたら、ポリッシュオフを行います。このとき、コットンに取るリムーバーの量は多めを意識しましょう。コットンがひたひたになるくらいの量を目安にしておくと、ポリッシュオフがしやすくなります。キワの部分は、コットンスティックで丁寧にオフしていきましょう。
コットンスティックとは、ウッドスティックの先端にコットンを少量巻きつけて作ったもの。半分に割いたコットンにウッドスティックをつけて、くるくると回してコットンを先端に巻きつけて作ります。ポリッシュオフのときにコットンが取れてしまわないよう、仕上げに指を使ってしっかりと固定しましょう。使いやすいコットンの量は人によって異なるため、自分が使いやすい量を把握しておき、あらかじめ数本準備しておくことをおすすめします。
4.3 3.ファイリング(約10分)
ポリッシュオフの次は、ファイリングを行います。ファイルを往復させずに、一定方向へ動かしましょう。ファイリングに慣れてくると、流れるような動きになっていたり、一定方向にしているつもりが往復していたりすることもあります。一つひとつの動きを丁寧に行うことを意識してください。また、ファイルを爪に強く押し当てすぎると指先に負担がかかってしまうため、強く当たりすぎていないか注意しながら施術を行います。バリ取りでも往復は避けましょう。
4.4 4.クリーンナップ(約17分)
ファイリングの次は、クリーンナップを行います。プッシャーで甘皮や角質がうまく取り除けない場合は、プッシャーを当てる角度に注意してみましょう。また、プッシャーの支えが甘い場合はケガにつながる恐れもあるため、しっかりと固定して動かすことが大切です。
ニッパーを使用する際は、挟んだ角質を引っ張らずしっかりとカットしていきましょう。引っ張ったり跳ね上げたりすると、出血を伴うケガにつながり失格対象となります。
4.5 5.カラーリング(約20分)
クリーンナップを終えたら、いよいよカラーリングです。ネイリスト検定3級ではベースのカラーリングは赤のポリッシュと決まっているため、自分が使いやすいメーカー・ブランドのポリッシュを塗布しましょう。カラーポリッシュは2度塗りが必須です。パール入りやメタリック入りは禁止されているので、使用しないよう注意しましょう。
また、エッジの塗り忘れやはみ出した箇所の修正にも注意が必要です。表面が塗りムラにならないよう、ハケの圧に注意するのがポイントです。
4.6 6.アート(約10分)
カラーリングの赤ポリッシュが乾いたら、アートを施していきます。
ネイリスト検定3級のアート課題は「フラワー」なので、受験すると決まった時点で好みのフラワーデザインを考えておきましょう。受験までに繰り返し練習しておけば、当日は10分でもきれいに仕上げることができます。
4.7 7.トップコート(約2分)
アートが乾いたらトップコートを塗布していきます。アートがしっかりと乾いていないうちにトップコートを塗ると、せっかくのアートがよれてしまうため注意しましょう。アートを施していない爪から塗り、アートを施した爪は最後に塗るなどの工夫をするのがおすすめです。
4.8 8.見直し(約3分)
トップコートを乾かしている間に、見直しを行います。はみ出している箇所はないか、修正したほうがよい箇所はないか、細かくチェックしていきましょう。
5 ネイリスト検定3級合格を目指す方法
ネイリスト検定3級は、合格率が高いとはいえ簡単に合格できるわけではありません。試験対策を徹底することではじめて合格への道が開きます。以下でネイリスト検定3級の合格を目指す方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
5.1 独学
独学とは、ネイルスクールへ通ったり通信教育を利用したりせず、自分で学習を進めて合格を目指す方法です。仕事や学校、子育てなどが忙しく、ネイルスクールへ通うための費用や時間を捻出するのが難しいという方におすすめの学習方法となっています。
学習に使用する道具や教材は自由に選ぶことができるため、費用をかけたくないという場合も安心です。時間的な制約もないので、仕事や学校、子育ての隙間時間に学ぶことができるでしょう。
ただし、決まった教材がなく教えてくれる人もいないという点には注意が必要です。近年はインターネットを使って学ぶこともできますが、たくさんの情報が溢れているため、どれが正しい情報なのかを自身で精査する必要があります。さらに、間違って覚えてしまったとしても、教えてくれる人がいないため間違いに気づくことができません。
5.2 ネイルスクール
ネイリスト検定を受ける際、ネイルスクールへ通う方が多い傾向にあります。
ネイルスクールには定期的に通うことになるため、通いやすい場所にあるネイルスクールを選ぶのがおすすめです。また、費用やサポート制度の有無、指導方法、通学日数などについてもチェックしておきましょう。
ネイルスクールに通うメリットとしては、経験豊富な講師から直接指導してもらえる点が挙げられます。わからないところがあればすぐに相談して解決できるだけでなく、合格に向けてのアドバイスや自身の強み・弱みも教えてもらえるため、効率的に学習を進めることができるのです。さらに、一緒に頑張る仲間に出会えることもネイルスクールならではのメリットといえるかもしれません。
ネイルスクールによって設けているコースやサポート制度が異なるため、ネイリスト検定合格のためにネイルスクールへ通うなら、検定対策コースや合格保証制度があるネイルスクールを選びましょう。
5.3 通信講座
通信講座を利用して学ぶという方法もあります。ネイリスト検定3級の学習に必要な教材が自宅に届くため、それを使って自身で勉強を進めます。講座内容によってはスクーリングや講師による添削指導が用意されていることもあるため、希望する場合は講座内容をしっかりと確認しておきましょう。また、セット内容は筆記試験の教材のみで、実技試験の教材は別途購入が必要なものもあります。申し込みの前に、教材の内容についても確認しておくことが大切です。
通信講座のメリットとしては、独学と同様に自分のペースで学べること、ネイルスクールや美容学校と比較すると費用が抑えられることが挙げられます。スクーリングがある場合は決まった日時に決まった場所へ通う必要はありますが、そのほかはいつ勉強するのか自分で自由に決めることができます。費用については独学より費用はかかるものの、ネイルスクールや美容学校へ通う場合と比較するとかなり抑えることができるので、しっかりと教材は揃えたいものの、できるだけ費用は抑えたいという方にぴったりの方法といえるでしょう。
5.4 美容学校
美容学校に通って資格取得を目指す方法もあります。美容学校は昼間と夜間があり、通学期間は基本的に2〜3年。ネイル以外にもヘアメイクやエステなど、美容に関するさまざまな知識と技術を身につけることができるだけでなく、ネイル以外の資格を取得することもできます。しかし、ネイルだけを学びたいという場合は、卒業までにかかる期間と学費が負担になることもあるでしょう。
6 ネイリスト検定3級の試験における注意点
ネイリスト検定3級の試験における注意点には、以下の2つつが挙げられます。あらかじめ押さえておき、万全な体制で試験に挑みましょう。
6.1 よくあるミス例
ネイリスト検定3級において起こりがちなミスに、「態度が悪い」という点が挙げられます。
前述した通り、試験当日の遅刻や施術中の不真面目な態度は減点対象です。あまりにもひどいと、その場で失格となってしまうこともあります。
また、モデルとの会話にも気を配ることが大切です。会話そのものは禁止されていませんが、内容によってはカンニングとみなされ失格になるケースがあります。もちろん過度な私語も減点対象となるので、必要最低限の会話に留めるよう心掛けましょう。
このほか「持ち込み不可の道具の持参」「施術する指の相違」なども起こりがちなミスです。これらは、試験要項をきちんと確認し準備を徹底していれば防ぐことができます。些細なミスで減点や失格となってしまわないよう、検定の内容はしっかりとチェックしておきましょう。
なお、ネイリスト検定3級で必要になる道具と使用が禁止されている道具は以下の通りです。
【ネイリスト検定3級で必要な道具】
・アームレスト ・ペーパータオル ・タオル ・ガーゼ ・コットン ・液体ソープ ・ネイルブラシ ・ケア用の水 ・アート用の水 ・フィンガーボール ・絵の具 ・アート用の筆 ・パレット ・ベースコート ・カラーポリッシュ ・トップコート ・トレイ ・ファイル類 ・ファイル立て ・ポリッシュリムーバー ・ウッドスティック ・ピンセット ・メタルプッシャー ・キューティクルニッパー ・ウェットステリライザー ・消毒剤 ・キューティクルクリームまたはキューティクルリムーバー ・ゴミ袋 |
なお、上記でご紹介した道具は、すべて事前審査までにセッティングしておく必要があります。ウッドスティック・ピンセット・メタルプッシャー・キューティクルニッパー・ネイルニッパー(持参した場合のみ)は、ガーゼかコットンを底面に敷き、キューティクルニッパーの刃先が浸るくらいの消毒剤を入れたウェットステリライザーに入れておく必要があります。
忘れ物をした場合やウェットステリライザーに入っていない道具がある場合は、失格となるため注意してください。
用意する道具については、ネイル用品・美容用品であれば、メーカーやブランドの指定はありません。しかし、フィンガーボールやトレイなどの容器は、消毒ができるガラス製や金属製などを選ぶ必要があります。
【ネイリスト検定3級で使用が禁止されている道具】
・ネイルマシーン ・メタルプッシャー以外のキューティクルプッシャー ・オイル類 ・革製バッファ ・アート用シール ・ドットペン(マーブルツール) ・その他規定外の用具、用材 |
上記の使用が禁止されている道具は、例え使用していなくても、セッティングした時点で失格対象となります。誤ってセッティングしてしまわないよう、試験当日は持参しないようにしておくとよいでしょう。
6.2 ネイリスト検定3級の対策用語集
ネイリスト検定3級では、ネイルに関する専門用語が多数登場します。これらの意味を把握していないと合格は難しいといえるでしょう。以下で代表的な専門用語をご紹介するので、受験前に理解を深めておきましょう。
専門用語 |
意味 |
---|---|
ネイルケア |
爪を美しく保つために行うお手入れのこと |
ファイリング |
ネイルファイルを使って爪の長さや形を整えること |
キューティクルクリーン |
爪の薄皮と甘皮を処理すること |
バッフィング |
爪の表面を磨くこと |
ナチュラルネイル |
何も塗っていない爪の状態を指す |
ポリッシュカラーリング |
ポリッシュを使って爪にカラーを施すこと |
イクステンション |
ジェルやチップを使って爪に長さを足すこと |
フリーエッジ |
爪の白い部分のこと |
サイディング(エッジング) |
爪の表面をファイルなどで処理すること |
ダストオフ |
ファイルで削った際に出る粉を払い落とすこと |
プッシャー |
キューティクルを押し上げる器具のこと |
オーバル |
爪の先端を卵型に整えた爪の形のこと |
ウォーターケア |
指先をお湯に浸けて甘皮を柔らかくするネイルケアの準備のこと |
7 ネイリスト検定3級に挑戦するなら筆記試験の対策も大切
プロのネイリストを目指す第一歩は「ネイリスト検定3級を受験すること」といっても過言ではありません。独学とネイルスクールのどちらで学習を進めるのか、1日あたりどれくらいの学習時間を確保できるのかによって合格までの道のりは異なりますが、ネイリスト検定3級の概要や注意点をチェックした上でしっかりと対策を講じれば、合格を掴み取ることができるでしょう。
ネイリストとしての明るい未来を切り開くためにも、この機会にネイリスト検定3級にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。