ネイル業界トピックス/ 黒崎えり子ネイルスクール(新宿・名古屋・大阪梅田・横浜)
ネイリスト検定3級の実技試験の内容とは?覚えておきたい試験手順と減点・失格対象 - 黒崎えり子ネイルスクール(新宿・名古屋・大阪梅田・横浜)
ネイリスト検定とは、日本ネイリスト検定試験センターが主催する試験です。1級〜3級まである中で、3級はネイルに関する基本的な技術・知識を測る試験となっています。義務教育を修了した方であれば誰でも試験を受けることが可能です。
この記事では、ネイリスト検定3級の実技試験について詳しくご紹介します。実技試験の内容だけでなく、必要な道具や使用が禁止されている道具、減点対象と失格対象、合格するためのポイントについても解説しているので、ぜひご参考にしてください。
ネイリスト検定3級の実技試験の内容
ネイリスト検定3級の実技試験では、ネイルケアやネイルアートの基本的な技術が問われます。
試験は2部構成となっていて、テーブルセッティングやハンドモデルの爪の状態をチェックする事前審査が10分、ネイルケア・カラーリング・ネイルアートの実技審査が70分です。
なお、ネイリスト検定3級のテーブルセッティングの基本やポイントについては、以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひご参考にしてください。
>>>併せて読みたい!ネイル検定3級のテーブルセッティングの基本!知っておきたい注意点と必要な道具を紹介
ネイリスト検定3級 実技試験の手順
実技試験は2部構成であるということは先述した通りです。こちらでは、事前審査と実技審査について詳しく紹介します。
事前審査
事前審査では、モデルの爪の状態とテーブルセッティングを確認します。
テーブルセッティングでは、用具・用材の設置や品名ラベルの表示が不備なく行われているか、清潔な状態でネイルアートを施すことができる環境か、などがチェックされます。
モデルの爪の状態については細かな規定があります。モデルの手指が健康的な状態であることや、試験1週間前からファイリングなどの手入れをしないこと、などが決められています。不備があるとその場で減点、または失格となる可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
実技審査
事前審査を終えると、70分間の実技審査に移ります。手順については以下の通りです。
1.手指消毒
まず始めにしっかりと手指消毒を行う必要があります。指先や指の間まで、擦式清拭することが求められます。ネイリスト検定において重要視されることのひとつに、衛生面への配慮が挙げられます。この手順を飛ばすことのないよう、気をつけましょう。
2.ポリッシュオフ
手指消毒のあとは、ポリッシュオフを行います。コットンとリムーバーで丁寧にポリッシュを落としていきましょう。
3.ファイリング
次に、爪をラウンド状にファイリングしていきます。爪へのダメージを最小限にするため、エメリーボードは一方向のみに動かすようにしましょう。ダストはブラシを使用し、しっかりと取り除きます。
4.キューティクルクリーン
フィンガーボールを使用し、ウォーターネイルケアを行います。キューティクルニッパーを使用する際は出血に気をつけましょう。なお、キューティクルニッパーは10本すべての指に使用することが求められています。
5.カラーリング
ネイルケアが終わると、次はカラーリングの工程です。ネイリスト検定3級の指定カラーは真赤です。パールやメタリック入りは禁止となっているので注意しましょう。カラーポリッシュは二度塗りし、エッジ部分にも塗布するよう規定があります。とくに、エッジ部分の塗り忘れに気をつけてください。
6.ネイルアート
ネイルアートを施す指は指定されているので、事前に試験要項をチェックしておきましょう。
ネイリスト検定3級のネイルアートのテーマはフラワーです。真赤のカラーリングが映えるようなフラットアートを施す必要があります。ネイルアートはアクリル絵の具で描いていきます。
ラメやラインストーンの使用は許可されていますが、図案などの参考資料の持ち込みは、カンニングとみなされ即失格になるので気をつけましょう。
7.トップコート
最後に、すべての指にトップコートを塗布して仕上げていきます。表面にツヤが出ていることが求められていますので、最後まで気を抜かずに仕上げていきましょう。
8.仕上がりチェック
時間に余裕があれば、仕上がりをチェックするとよいでしょう。
ネイリスト検定3級の実技試験に必要な道具と使用禁止道具
ネイリスト検定の実技試験には、どのような道具が必要なのでしょうか。検定では、使用してはいけない道具もあります。使用禁止道具は、セッティングした時点で失格となってしまうので注意しておきましょう。こちらでは、必要な道具や使用が禁止されている道具について詳しくご紹介します。
必要な道具
検定に必要とされる道具は以下の通りです。
・フィンガーボウル ・消毒剤(エタノールなど) ・コットン ・キューティクルリムーバー ・キューティクルニッパー ・ウェットステリライザー ・メタルプッシャー ・ガーゼ ・ゴミ袋 ・液体ソープ ・ベースコート ・カラーポリッシュ ・トップコート ・ペーパータオル ・ネイルブラシ ・アームレスト ・タオル ・ネイルファイル ・アート用品 ・トレイ ・ポリッシュリムーバーなど |
使用道具の一部には、必ず品名ラベルを貼らなければならない道具もありますので、要項をしっかりと確認する必要があります。
使用禁止道具
使用が禁止されている道具は以下の通りです。
・ネイルマシーン ・革製バッファ ・メタルプッシャー以外のキューティクルプッシャー ・アート用シール ・オイル類 ・ドットペン(マーブルツール) ・その他規定外の用具、用材 |
使用が禁止されている用具、用材をセッティングした場合は失格となるので注意しましょう。
ネイリスト検定3級 実技試験における減点対象と失格対象
実際に、ネイリスト検定3級の実技試験で減点や失格となる要因は何なのか、気になる方もいるでしょう。こちらでは、減点や失格の対象となる事柄について述べていきます。
減点対象
以下の表は、減点対象となってしまう事柄の例です。
・受験票や写真の貼り付け、筆記用具を忘れた場合 ・モデルの規定に沿わない場合(爪や爪周りの皮膚に疾患がある場合や14歳以下の場合) ・消毒が不適切と認められる場合 ・テーブルセッティングに著しく不備があった場合 ・品名ラベルを必ず貼る用具、用材にラベルを貼っていない場合 ・手指へのダメージを与えた場合 ・マナーが悪く指示に従わなかった場合 ・事前のカラーポリッシュの塗布が手抜きの場合 ・仕上げにトップコートを塗布し忘れた場合 ・試験前にモデルの爪が手入れされている場合 ・カラーリングの赤ポリッシュが一度度塗りの場合 ・ブラシダウンを行っていない場合 |
そのほか、試験要項には細かく減点対象となる項目が記載されていますので、事前にしっかりとチェックしましょう。
失格対象
失格とみなされるとその時点で試験は不合格となってしまいます。
以下の表は、失格対象となる事例の一部です。
・遅刻した場合 ・カンニングをした場合 ・実技試験が終わったあとにモデルの手に触れたり、手を加えた場合 ・試験官の指示に従わない場合 ・忘れものをした場合や事前審査開始後に貸し借りを行った場合 ・手指に出血を伴う損傷を与えた場合 ・モデルが受験生にアドバイスや手助けを行った場合 ・使用を禁止している用具、用材などをセッティングした場合 ・アートにステッカーやドットペンを使用した場合 ・用具や消毒剤を入れたウェットステリライザーを用意していない場合 ・手指間違いをした場合 ・ネイルアートの図案などを持ち込んだ場合 ・ウォーターネイルケアを行っていない場合 ・事前にカラーポリッシュをモデルの爪に塗布していない場合 ・タイムオーバーした場合 |
このほかにも、試験要項には失格対象となる項目が細かく記載されていますので、試験を受ける前に必ず確認しておきましょう。
ネイリスト検定3級の実技試験に合格するためのポイント
確実に実技試験に合格するために、どのような対策をすればよいのでしょうか。こちらでは、合格するためのポイントをご紹介します。
普段から時間配分を意識する
実技試験は、タイムオーバーした時点で失格となってしまいます。そのため、普段の練習から各手順のタイムスケジュールを立てておくことをおすすめします。本番同様の時間配分で練習しておくことで、試験当日も焦らず、制限時間内で丁寧に仕上げることができるでしょう。
ハンドモデルで練習をする
試験当日はハンドモデルの手指にネイルを施していきます。そのため、トレーニングハンドでの練習に偏ると、実際の人の手への施術がうまくできなくなってしまう可能性があります。定期的に人の手で練習し、感覚を掴んでおくことが重要です。
計画的に練習する
試験日から逆算して、2ヶ月ほど前から練習を始めましょう。計画的に練習を進めていくためにも、余裕を持ったスケジューリングをすることが大切です。
講師に指導してもらう
個人練習で技術を磨くことも大事ですが、より合格に近づくためにも講師の指導を仰ぐとよいでしょう。第三者に自分のネイル技術を見てもらうことで、自分では気づくことのできなかった弱点に気づくことができます。
なお、ネイリスト検定3級の実技試験概要やアートテーマである「フラワー」の描き方のコツなどについては、以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひご参考にしてみてください。
>>>併せて読みたい!ネイリスト検定3級のアート試験の概要とは?花の描き方や資格取得後の進路をご紹介?
ネイリスト検定3級合格へ向けてネイルスクールへ通おう
ネイリスト検定3級は、ネイルに関する基本的な技術や知識を審査する検定であり、独学でも試験を受けることは可能です。難易度も1級や2級と比較すると低くはなりますが、確実に合格するためにはネイルスクールを受講することをおすすめします。
ネイルスクールでは、プロの講師からアドバイスを受けたり、実技試験対策についてもしっかり学んだりすることができます。効率よく合格を目指すのであれば、ネイルスクールへ通うことも検討してみてはいかがでしょうか。