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ネイリスト検定3級のアート試験の概要とは?花の描き方や資格取得後の進路をご紹介 - 黒崎えり子ネイルスクール(新宿・名古屋・大阪梅田・横浜)
ネイリストを目指す上で取得しておきたい資格に「JNECネイリスト技能検定」があります。ネイリスト検定は3級・2級・1級の3段階に分かれており、まずは3級から取得することになります。難易度は決して高くはありませんが、試験には「アート」の実技があるため、知識だけでなく技術も必要です。
そこで今回は、ネイリスト検定3級のアート試験の概要をはじめ、よく出題される「フラワー」の描き方とコツ、ネイリスト検定3級取得後の進路などをご紹介します。ネイリスト検定3級に合格するためにも、ぜひご参考ください。
ネイリスト検定3級のアート試験概要
ネイリスト検定3級の試験内容に、「アート」の実技があります。制限時間は70分になっており、そのうちアートにかけられる時間は10分程度です。時間配分に気をつけつつ進めなければ時間オーバーとなり、不合格になってしまう可能性があります。また、アートを施す手指の間違いや使用する道具にも決まりがあるため、あらかじめ押さえておかなければなりません。ネイリスト検定3級に一発で合格するためにも、まずはアート試験について知っておくようにしましょう。
アートを施す指
アートを施す指は、「右手中指」です。好きな指に自由にアートを施してもよいというわけではなく、手指が指定されているため注意しなければなりません。もし、間違った指にアートを施してしまった場合は、失格対象となります。
ネイリスト検定3級のアート試験手順
ベースとなるカラーリングの赤ポリッシュは事前に塗布しておく必要があり、試験ではフラットアートとトップコートによる仕上げを行います。
ネイリスト検定3級で行うアートの試験手順は以下の通りです。
(1)筆とアクリル絵の具を使用し、テーマに沿ったフラットアートを右手中指に施す。
(2)トップコートを塗布し、仕上げをする。
トップコートの塗布をし忘れたり、ツヤが出ていなかったりする場合は減点になってしまうので、注意しましょう。
また、ラメやラインストーンの使用は可能ですが、図案などの参考資料の持ち込みは禁止されています。
試験合格に必要な道具・使用が禁止されている道具
フラットアートは、アクリル絵の具を使って筆のみで描いていきます。このとき、アートシールやドットペンなどは使用してはいけません。
しかし、ラメやラインストーンの使用は可能なため、必要な場合は自身の使いやすい筆やアクリル絵の具と併せて、ラメや、ラインストーンも準備しておくようにしましょう。
受験の前には、あらためて「必要な道具」と「使用が禁止されている道具」についてチェックしておくのがおすすめです。必要なのに準備していない道具はないか、使用が禁止されているのに荷物の中に入っている道具はないか、最終確認も忘れずに行いましょう。
必要な道具
実技試験に必要な道具は以下の通りです。
・消毒液 ・タオル ・アームレスト ・ウッドスティック ・ペーパータオル ・コットン ・ガーゼ ・メタルプッシャー ・ケア用ブラシ ・ダスト用ブラシ ・ウェットステリライザー ・ピンセット ・キューティクルリムーバーやキューティクルクリーム ・キューティクルニッパー ・プレプライマー ・アクリル絵の具 ・アート用の筆 ・アート用の水入れ ・ポリッシュ(ベースコート・赤ポリッシュ・トップコート) ・ポリッシュリムーバー ・ラメやストーン ・ファイル立て ・エメリーボード ・液体ソープ ・ケア用お湯入れ(ポットなど) ・フィンガーボウル ・ケア用水入れ ・トレイ ・ゴミ袋とテープ |
一部の用具・用材には品名ラベルを貼る必要があるため、ネイリスト検定試験の公式サイトで試験要項を確認しておきましょう。
基本的に、試験に必要な道具はトレイ内に配置しますが、トレイ内での並べ方は決まっていないため自分が施術をしやすいようにセットしてください。フィンガーボウルとケア用の水、アート用の水、注ぎ足し用の水はトレイ内に配置しなくても問題ありません。
なお、ウッドスティック・ピンセット・キューティクルニッパー・メタルプッシャーは、キューティクルニッパーの刃先が浸るほどの消毒液を入れたウェットステリライザーに入れる必要があります。
用具や用材に関しては、メーカーやブランドの指定はありません。
使用が禁止されている道具
実技試験で使用が禁止されている道具は以下の通りです。
・メタルプッシャー以外のキューティクルプッシャー ・革製のバッファ ・ネイルマシーン ・アート用シール ・ドットペン(マーブルツールなど) ・オイル類 ・その他規定以外の用具や用材 |
もし使用が禁止されている道具をセッティングした場合、失格対象となるため注意しましょう。
合格を目指すのにおすすめの筆
ネイル検定で人気の筆が「b-r-s ブルーシュ」です。リーズナブルな価格で購入でき、種類も豊富となっているので自身に適した筆が見つかりやすくなっています。たとえば、b-r-s ブルーシュの「#401ラウンド」は細かなアートを施すのに優れており、細い線や小さなドットを描くのに最適です。
「#706 ショートライナー」は、#401ラウンドよりもさらに穂先が細くなっているのが特徴。そのため、より繊細なアートを施したいときに使用するのがおすすめです。また、「#705 ロングライナー」は毛先が長めになっているのが特徴で、使いやすいと多くのネイリストから人気を博しています。ネイリスト検定3級のアートで出題されるテーマに合わせて使い分けるとよいでしょう。
合格率
ネイリスト検定3級では、ネイルケアやネイルアートに関する基本的な知識と技術が求められます。そのため、3級のアートテーマである「フラワー」は高度な技術を必要としません。
2022年夏期の合格率は90%を超えており、過去の合格率を見ても低いときで80%を超えていることからもわかるように、難易度は低い試験であるといえるでしょう。
ネイリスト検定3級のアート課題!花の描き方とコツ
前述したように、ネイリスト検定3級のアートテーマは「フラワー」です。というのも、ネイリスト検定3級は基本的な知識や技術が身についているかどうかをはかるための試験。なかでも、フラワーはベーシックなアートになるからです。テーマに沿っていれば花の種類は問われないため、自身の描きやすいものを選ぶとよいでしょう。以下では、人気が高い「バラ」「ハイビスカス」「ひまわり」「桜」の書き方とコツを解説します。
バラ
バラは「難しそう」というイメージを抱く方が多いものの、実はコツさえ掴めば簡単に描ける花になっています。また、華やかな仕上がりになるため、ネイリスト検定3級でバラを選択する方は少なくありません。
バラの描き方は以下の通りです。
(1)バラの中心にあたる部分に「勾玉(まがたま)」のような模様を2つ描きます。
このとき、筆のしなりを利用しながら一筆で描いていくのがポイントです。
(2)中心部分を囲うように周りの花びらを描いていきます。
花びら同士がくっつかないよう、隙間を空けて描くようにしましょう。
(3)花びらを何枚か描いたあとは、葉っぱを描いていきます。
色に指定はありませんが、濃い緑色を使用することでよりリアルな葉っぱを描くことができます。
なお、バラの花の色も指定がないので赤のポリッシュに合うカラーを選ぶとよいでしょう。
ハイビスカス
ハイビスカスは5枚の花びらを描くため、フラワーアートのなかでもベーシックな「5枚花」と似ています。ハイビスカスの特徴は、5枚花のようにバランスよく描く必要がなく、花びらの形を崩しても問題ないこと。そのため、「バランスを取るのが難しい」という方でも描きやすくなっています。
ハイビスカスの描き方は以下の通りです。
(1)黄色を使ってハイビスカスの中心にあたる「柱頭」を描いていきます。
柱頭は、先端に向かって細く描いていくのがポイントです。
(2)ハイビスカスの花を5枚描きます。
花びらは風車の形をイメージし、花びら同士がくっつかないよう描いていくようにしましょう。
(3)最後に葉っぱを描いていきます。
ハイビスカスもバラと同様に色の指定がないので、赤に映えるカラーを選ぶとよいでしょう。
ひまわり
ひまわりは5枚花と同じく、花びらの長さを統一させなくてはなりません。そのため、難易度は少し上がってしまいますが、イエローカラーが赤のポリッシュに映えて華やかな仕上がりになります。
ひまわりの描き方は以下の通りです。
(1)ブラウンカラーを使って中心部分を描いていきます。
大きすぎると花びらのバランスが悪くなってしまうため、モデルの爪の大きさも踏まえて描くことが大切です。
(2)中心部分に極力はみ出さないよう花びらを描いていきます。
このとき、花びら同士がくっついても問題ありません。
(3)最後に葉っぱを描いていきます。
ひまわりは小さい花びらをたくさん描かなくてはならないため、細めの筆を使用すると描きやすくなります。
桜
桜はバランスに気をつけるだけできれいに描くことができます。花びらを散らすとほかのフラワーよりも華やかに見えるのが特徴です。
桜の描き方は以下の通りです。
(1)桜の花びらの割れた部分から描いていきます。
先にV字を描き、中心につながるように花びらの輪郭を描いていくのがポイントです。
(2)花びらが重ならないように描いていきます。
輪郭が描けたら、ムラにならないよう塗りつぶします。
(3)中心に黄色で点々を描いていきます。
(4)空いたスペースに花びらを散らしていきます。
桜は5枚花のバランスが意識できれば簡単に描けるため、アートが苦手な方におすすめです。
ネイリスト検定3級アート試験を突破するポイント
ネイリスト検定3級に合格するためにも、以下のアート試験を突破する3つのポイントを押さえておくようにしましょう。
下地色に負けない色を選ぶ
アート試験では、赤のポリッシュの上にアートを施していくため、「下地色に負けない色を選ぶこと」がポイントです。仮に、赤に近い色や濃い色ばかりを選んでしまうと、きれいに仕上げたアートが暗い印象になってしまいます。そのため、赤に映えやすい白やイエローなど、コントラストを考えて色を使っていくようにしましょう。また、色数が少ないと華やかさが失われてしまうため、3色以上使うのがおすすめです。
爪に対するアート割合
全体的に美しく仕上げるためには、「爪に対するアート割合」も大切になります。たとえば、アートを施す部分が爪の大きさの半分以下だと、質素なイメージになってしまいます。ボリュームが少なく、華やかさも欠けてしまうため、爪に対するアート割合を考慮しながら描いていくようにしましょう。アート試験で緊張し、「思った以上にスペースが空いてしまった」という場合は、ラメやラインストーンで華やかさをプラスするのも一案です。
トップコートのタイミング
アート試験を突破するポイントに、「トップコートを塗布するタイミング」も挙げられます。アートが完成したらトップコートを塗布しますが、アクリル絵の具が乾いていないとアートが崩れてしまう恐れがあります。そのため、アクリル絵の具がしっかりと乾いてからトップコートを塗布するようにしましょう。乾く間ただ待っているだけでは時間のロスにつながってしまうので、最終確認や修正を行うのがおすすめです。また、ほかの爪から先にトップコートを塗布するのもよいでしょう。
ネイリスト検定3級取得後の進路
ネイリスト検定3級を取得したあとは、どのような進路を選ぶことができるのでしょうか。
ネイリスト検定2級・ジェルネイル検定初級の取得を目指す
ネイリスト検定3級取得後は、さらなるステップアップを目指してネイリスト検定2級やジェルネイル検定初級を受験する方が多いようです。受験する順番によっては一部試験が免除される制度もあるため、積極的に活用しましょう。
たとえば、ネイリスト検定3級に合格している場合、ジェルネイル検定初級の実技第一課題であるネイルケアが免除になります。より効率的に上位の資格取得を目指すためにも、受験する順番をチェックしておきましょう。
ネイリスト検定3級以外の資格取得を目指すのであれば、以下のような学習方法があります。
独学
自身で必要な道具を用意して学習を進めて合格を目指す方法です。近年はインターネットで情報収集ができるため、独学で資格取得を目指す方も増えています。
独学のメリットは、学習場所や学習ペースなどが自由であること。そのため、仕事や家事、育児などで忙しく、決まった学習時間が確保できない方に選ばれている傾向にあります。費用を抑えることもできるので、ネイルスクールへ通う費用の捻出が難しい方にもおすすめです。
ただし、技術の指導が受けられないことやモチベーションを維持するのが難しいことは、デメリットといえるでしょう。
通信講座
独学と同様、ネイルスクールへ通うことなく自分のペースで学習できるのが通信講座を使った学習方法です。「自分のペースで学習を行うのであれば独学と変わらないのでは?」と思う方もいますが、独学と通信講座の違いは、「講師による間接的な指導が受けられるかどうか」にあります。独学の場合は講師による指導を一切受けることはできませんが、通信講座であれば合格サポート制度や認定講師による添削制度などがあり、間接的に指導を受けることができるのです。このほか、通信講座によって費用やサポート内容、講座内容、用具の有無が異なります。サポート内容もチェックした上で自分に合った講座を見つけましょう。
ネイルスクール
ネイルの専門学校へ通って学習する方法です。ネイリストを目指す仲間と一緒に知識と技術を修得できること、直接指導によってわからないところをすぐに相談できることは、ネイルスクールへ通うメリットといえます。また、ネイルスクールによっては生徒が自由に使える自習室などを設けている場合もあり、練習場所に困ることがありません。
合格するまで何度でもサポートを行い、卒業後の就職サポートも行っていることも多いようです。ネイルスクールに通って資格取得を目指すなら、サポート体制が手厚いところを選びましょう。また、費用や授業日数、立地をチェックした上で、無理なく通い続けられるかどうかを検討することも重要です。
ネイルサロンで働く
ネイリスト検定3級を取得したあと、ネイルサロンでアシスタントとして働くという方法もあります。しかし、多くのネイルサロンがネイリスト検定2級以上の人材を募集しているため、保有している資格がネイリスト検定3級だけでは、アシスタントであっても採用されるのは難しいでしょう。もしアシスタントとして採用されたとしても、すぐにお客さまの施術を担当できるわけではありません。先輩ネイリストによる指導のもと、サロンワークを覚えながらさらなる資格取得に向けて学習を続ける必要があります。
まとめ
ネイリスト検定3級のアート試験は、基本的な知識や技術が身についていれば決して難易度が高いものではありません。そのため、独学であっても練習を積み重ねることで合格できる可能性は高いといえるでしょう。ただし、注意しておきたいのがネイリスト検定は「アート試験だけではない」ということ。ほかにも、実技には事前審査やネイルケア、カラーリングなどもあります。また、筆記試験もあるのでアート試験対策だけを行ってしまうと合格することが難しくなってしまいます。
そこでおすすめなのが、効率よく学べるネイルスクールに通うことです。プロの講師から専門知識と技術を学ぶことができ、不明な点があればすぐに教わることが可能です。さらに、講師にアートの仕上がりをチェックしてもらいアドバイスを受けられるので、ネイリストル検定3級の合格率をグンと高めることができるでしょう。
なお、ネイルスクールはインターネットから簡単に検索・資料請求が行えるため、この機会にチェックしてみてください。