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ネイルサロン開業予定の方必見!「助成金」について押さえておこう - 黒崎えり子ネイルスクール(新宿・名古屋・大阪梅田・横浜)
ネイルサロンを開業・経営するには多大な費用が必要です。お金が不足すると経営が行き詰まってしまうため、助成金を活用するようにしましょう。
そこで今回は、ネイルサロン開業前に押さえておきたい助成金についてご紹介します。助成金を活用するにあたっての注意点や資金不足を解消する方法なども解説しているので、ぜひご覧ください。
ネイルサロン開業前に押さえておきたい「助成金」とは?
ネイルサロンを開業・経営するとなると、店舗の賃料や施術するにあたって必要な道具など、何かとお金がかかってしまいます。そこで活用したいのが「助成金」です。
助成金とは、国や地方自治体などから事業者に対して支給してくれる支援金のことです。すべての事業者が対象というわけではなく、助成金を利用するには条件が設けられています。この条件を満たすことにより、あらかじめ決められた給付金額を受けることが可能です。助成金には返済義務がないので、安心して利用できます。
一方で、助成金と混同されがちなものに「補助金」があります。補助金とは、国や地方自治体などの政策目的に沿った事業を行う事業者に対して支給してくれるお金のことです。助成金と同じく、返済義務はありません。ただし、事業内容などの審査があり、条件を満たしても選考によって受けられない可能性もあります。
助成金と補助金は「返済義務がなく支援金を受け取れる」という点では同じです。しかし、審査がない分助成金のほうが受け取れる可能性が高いといえます。
知らないと損?!ネイルサロン開業で利用できる5つの助成金制度
「助成金」と一言でいっても一種類だけではありません。そのため、ネイルサロンの開業で利用できる助成金制度を押さえておきましょう。
トライアル雇用助成金
トライアル雇用助成金とは、職業紹介事業者やハローワークなどからの紹介により、安定的な就職が困難な方を一定期間試行雇用した際に受けられる助成金制度です。
1週間の所定労働時間が通常の労働者と同程度必要で、支給対象期間は3ヶ月となります。
参照:トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)|厚生労働省
キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金とは、非正規雇用労働者のキャリアアップを促進するため、正社員化・処遇改善の取り組みを行った際に受けられる助成金制度です。このキャリアアップ制度には、7つのコースがあります。
正社員化コース | 有期雇用労働者を正規雇用労働者等に転換、または直接雇用した場合に助成 | |
---|---|---|
障害者正社員化コース | 有期雇用労働者を正規雇用労働者、または無期雇用労働者に転換した場合。もしくは、無期雇用労働者を正規雇用労働者に転換した場合に助成 | |
賃金規定等改定コース | 一部、またはすべての有期雇用労働者の基本給の賃金規定を増額改定し、昇級した場合に助成 | |
賃金規定等共通化コース | 有期雇用労働者に対して、正規雇用労働者と共通の職務に応じた賃金規定を新たに作成し、適用した場合に助成 | |
諸手当制度等共通化コース | 有期雇用労働者に対して、正規雇用労働者と共通の諸手当制度を新たに設け、適用した場合。または、「法定外の健康診断制度」を新たに設けて、4人以上に実施した場合に助成 | |
選択的適用拡大導入時処遇改善コース | 働き方の意向を適切に把握し、社会保険の適用と働き方の見直しに反映させるための取り組みを実施。新たに社会保険の被保険者とした場合に助成 | |
短時間労働者労働時間延長コース | 短時間労働者に対して、一週間の所定労働時間を延長するとともに処遇の改善を図り、新たに社会保険の被保険者とした場合に助成 | |
2級 | サロンワークで通用するネイルケア・ネイルアート・リペア・チップ&ラップに関する基本的な知識と技術 |
なお、助成金額はコースによって異なります。
人材開発支援助成金
人材開発支援助成金とは、人材育成に継続して取り組んでいる際に受けられる助成金制度です。この人材開発支援助成金には7つのコースがありますが、ネイルサロンで該当するコースは主に以下の4つです。
特定訓練コース | 雇用する正社員に対して、OJT(ネイルサロン内でお客さまに施術を行う研修)、労働生産性向上に資する訓練などを10時間以上実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成 | |
---|---|---|
一般訓練コース | 雇用する正社員に対して、上記の特定訓練コースに該当しない訓練を20時間以上実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成 | |
教育訓練休暇付与コース | 有給教育訓練休暇等制度を導入し、労働者がその休暇を利用して訓練を受けた場合に助成。または、30日以上の長期教育訓練休暇制度を導入し、労働者がその休暇を利用して訓練を受けた場合に助成 | |
特別育成訓練コース | 有期雇用労働者の人材育成に取り組んだ場合に助成 |
なお、自身がネイルの知識や技術力の向上を目的に訓練を行った場合も、条件を満たすことで受給することが可能です。
参照:人材開発支援助成金(特定訓練コース、一般訓練コース、教育訓練休暇付与コース、特別育成訓練コース)|厚生労働省
特定求職者雇用開発助成金
特定求職者雇用開発助成金とは、職業紹介事業者やハローワークなどからの紹介により、シングルマザー(ファザー)や高齢者などの就職困難者を継続して雇用した際に受けられる助成金制度です。
この制度は、ネイリストとして雇い入れる場合だけでなく、事務の方も対象となります。
参照:特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)|厚生労働省
地方自治体の助成金
地方自治体によっても助成金制度を設けているケースがあります。たとえば、東京都では商店街の活性化を図る目的として「若手・女性リーダー応援プログラム助成事業」が設けられてます。助成金を受給するには審査がありますが、交付が決定した場合は店舗の新装または改装、設備導入にかかる費用の一部を支援してもらうことが可能です。
地方自治体によって用意されている助成金制度は異なります。そのため、ネイルサロンを開業する際はその地域の助成金制度を確認するようにしましょう。
参照:若手・女性リーダー応援プログラム助成事業|公益財団法人 東京都中小企業振興公社
ネイルサロン開業時に助成金を活用する際の注意点
助成金制度を活用することでネイルサロン開業・経営の費用負担を軽減することができますが、注意しなければならないこともあります。そのため、助成金を活用する際の注意点を押さえておきましょう。
支給されるまでに時間がかかる
第一に、支給されるまでに時間がかかることです。助成金を申請したあとすぐにお金が振り込まれるわけではなく、遅いと半年近くかかることもあります。仮に、助成金を頼りにして運転資金をあまり準備していなかった場合は、支給されるまでの経営が厳しくなってしまいます。そのため、ネイルサロンを開業・経営する際は助成金に頼りすぎず、十分な運転資金を準備しておくことが大切です。
要件が厳しいうえに知識がないと難しい
助成金制度を利用する際は、手続きをしなければなりません。この手続きは容易ではなく、専門用語などがわからずスムーズに進まない可能性があります。また、場合によっては書類に不備があり、再度手続きをし直さなければならないことも。これにより、申請するのに時間がかかってしまうことがあります。
このほか、申請に不備があった際は受給不可になる可能性もないとはいい切れません。助成金制度の手続きが難しそうであれば、専門家に依頼するのも一案です。
資金不足を解決する方法
資金不足になってしまうと、ネイルサロンの経営が厳しくなってしまいます。そうならないためにも、以下の解決策を講じるのがおすすめです。
予算を立て直す
前述したように、ネイルサロンを開業・経営する際は、店舗の賃料や施術に必要な道具などの資金を準備しておかなければなりません。また、助成金を活用する場合は受給されるまでの間の運転資金も必要です。これらをすべて計算し、貯金で補えるかを確認しましょう。仮に、不足が出るようであれば予算を立て直すのがおすすめです。少しでも費用を抑えられる部分がないかを探し、必要な金額を書き出しましょう。そうすれば、助成金を受給するまでの間の経営が厳しくなるのを避けることができます。
融資を受ける
ネイルサロンの開業・経営で資金が足りない場合は、融資を受けるのも一案です。これなら貯金が足りなくてもネイルサロンを開業・経営することができます。ただし、助成金と違って借りた分のお金+利息分を返済しなければなりません。「余裕を持ってお金をたくさん借りておこう」と思うと、のちの返済が厳しくなってしまいます。そのような事態を防ぐためにも、融資を受ける際は「無理なく返済できるか」を考慮したうえで利用するのがおすすめです。
まとめ
ネイルサロンを開業・経営する際は、助成金を活用することで費用負担を軽減することができます。そのため、条件を満たす助成金制度がないかを探し、活用するようにしましょう。ただし、前述したように助成金が支給されるまでに時間がかかります。その点も考慮したうえで、無理のない経営ができるよう計画を立ててみてください。