ネイル業界トピックス/ 黒崎えり子ネイルスクール(新宿・名古屋・大阪梅田・横浜)
グリーンネイルってなに?気になる症状や原因、予防法をチェック! - 黒崎えり子ネイルスクール(新宿・名古屋・大阪梅田・横浜)
ネイルに興味がある方は一度は見聞きしたことがある「グリーンネイル」。爪が緑色になり、重度の場合は爪が割れたり欠けたりすることもあるので、決して放置してはいけません。誤った認識でグリーンネイルを悪化させないためにも、正しい知識と対処法を押さえておくようにしましょう。
今回は、グリーンネイルの症状や原因、万が一グリーンネイルになってしまった場合の対処法と予防法などをご紹介します。健康的な爪でネイルを楽しむためにも、グリーンネイルに関する正しい知識をつけておきましょう。
グリーンネイルとは?
グリーンネイルとは、爪が緑色や黒色になってしまう症状のことです。痒みや痛みなどの自覚症状がほとんどないので、ネイルをしていると気づかないことが多いといわれています。では、グリーンネイルは具体的にどのような場所に、どのような症状が現れるのでしょうか。
グリーンネイルの感染部位
グリーンネイルになるのは主に「自爪の上」と「自爪の下」の2箇所です。
自爪の上
自爪の上とは、自爪とネイルの隙間のこと。ネイルが浮き上がり、自爪とネイルの隙間で菌が増殖することが原因となっています。爪が変色する程度なので自覚症状はほとんどなく、ネイルを外してはじめて感染に気づく方が多いようです。
自爪の下
自爪の下とは、自爪と皮膚の隙間のこと。通常は自爪と皮膚の間に隙間はありませんが、何らかの原因で自爪と皮膚の間に菌が入り込み、増殖することで起こります。この場合、自爪が皮膚から浮き上がった状態になるため、「爪甲剥離症」といいます。
グリーンネイルはどんな症状?
グリーンネイルの症状には、軽度なものと重度なものがあります。もしグリーンネイルに気づいた場合、自身で軽度か重度かを判断するのは難しいため、それぞれの症状の違いをチェックしておきましょう。
軽度な症状
グリーンネイルが軽度の場合は、爪が緑色になる程度です。炎症を引き起こすこともないので、ネイルをオフしないと気づきにくいといえるでしょう。この場合は、ネイルファイルで自爪の表面を軽く削ると消えることが多くなっています。
重度な症状
重度の場合は、爪の色が緑から黒色へと変わっていきます。また、患部が化膿すると膿が発生するので、腐敗臭を感じることもあるでしょう。爪が弱い方の場合は、重症化すると自爪が割れたり欠けたりすることもあるので、早めの治療が大切です。ネイルファイルで自爪を削っても消えないので、早めに病院を受診することをおすすめします。
グリーンネイルの原因はなに?
グリーンネイルになってしまう原因には、「緑膿菌(りょくのうきん)」と呼ばれる細菌が挙げられます。緑膿菌は私たちの身体に存在する常在菌のひとつで、普段は数が少なく健康状態に問題を起こすことはありません。しかし、緑膿菌が増殖したり以前から爪に疾患があったりする場合はグリーンネイルを引き起こす可能性があります。
手入れ不足による緑膿菌の増殖
緑膿菌が好むのは、狭くて湿度の高い環境です。ジェルネイルやスカルプなどが浮いてしまうと、手を水で濡らした際にその隙間に水が溜まり湿度が高くなります。これにより、緑膿菌が繁殖しグリーンネイルを引き起こしてしまうのです。目に見えないようなほんのわずかな隙間であっても緑膿菌が繁殖してしまうので、ジェルネイルやスカルプなどのネイルを施している方はとくに注意しなければなりません。
以前から爪に疾患がある
グリーンネイルになってしまうのは、ネイルをしている方だけでなく爪に疾患がある方もなりやすいといわれています。たとえば、爪白癬(つめはくせん)や爪カンジダ症などの疾患がある場合は爪が弱った状態のため、そこに緑膿菌が感染してしまいます。
このほか、爪甲剥離症(そうこうはくりしょう)の場合もグリーンネイルを引き起こす原因のひとつです。爪甲剥離症とは、爪甲(薄いピンク色をした部分)が浮き上がり、白く見えてしまう状態のことを指します。爪と皮膚との間に隙間ができるので、そこで緑膿菌が繁殖しグリーンネイルを引き起こしてしまうのです。この場合は爪甲剥離症の原因となった爪白癬や爪カンジダ症の治療を行う必要があります。
ネイル前の下準備が不十分
ネイルを施す前のサンディングや甘皮処理などの下準備が不十分だと、グリーンネイルにつながりやすいといわれています。というのも、ネイル前の下準備はネイルを美しく保つために必要な工程です。もし下準備が不十分だとネイルが浮きやすくなり、そこからグリーンネイルにつながりやすくなるのです。とくにセルフネイルの場合は下準備が不十分になりやすいため、なるべく丁寧に下準備を行うことを意識するとよいでしょう。
手汗をかきやすい
手汗がグリーンネイルの原因になることもあります。手汗をかきやすい場合、常に手指が湿っている状態になることから緑膿菌が繁殖しやすくなり、グリーンネイルが起こりやすくなるのです。緑膿菌の繁殖を防ぐためにも、こまめに手洗いと除菌を行いましょう。また、ネイルの前にエタノールなどで自爪と周辺の皮膚の水分や油分を取り除くのもおすすめです。
パソコンをよく使う
よくパソコンを使う方も注意が必要です。というのも、パソコンを打つときの爪先へのダメージでネイルが浮きやすくなり、その結果グリーンネイルにつながりやすくなります。グリーンネイルになる直接的な原因ではありませんが、「パソコン作業によってネイルが浮きやすい」という方は、爪先に負担がかからないように注意しましょう。
もしグリーンネイルになってしまったら……
グリーンネイルになってしまった場合は、適切な治療を行い治すことが可能です。そこで、以下にてグリーンネイルの治し方をご紹介します。もしグリーンネイルになっていることに気づいた場合は、慌てず適切な対処を行いましょう。
医療機関を受診する
前述したグリーンネイルの原因が爪の疾患である場合は、皮膚科を受診するようにしましょう。なぜなら、爪の疾患を治療しないと再びグリーンネイルを引き起こす可能性があるからです。そのため、治療期間中はネイルを避けてそれぞれの症状に合った治療を行う必要があります。
このほか、爪の色が深緑色・黒色になってきた場合や爪まわりの皮膚に炎症が生じたとき、爪が変形してきたとき、臭いに気づいたときもすみやかに皮膚科を受診することが大切です。皮膚科を受診する際は、ネイルはオフしきれいにした状態で足を運ぶようにしましょう。
自然に治癒する場合もある
グリーンネイルは、手入れ不足による緑膿菌の増殖が原因かつ軽度であれば自然に治癒する可能性があります。この場合、爪の表面をサンディングすることによって色を落とすことができますが、無理に削ってはいけません。なぜなら、爪が薄くなると変形しやすくなりジェルネイルやスカルプを施した際に浮きやすくなってしまうからです。つまり、次にネイルをするときもグリーンネイルを引き起こしやすくなるということです。そのため、サンディングをする際は無理に削り落とさないように注意しましょう。
グリーンネイルに気づいたときは、ジェルネイルやスカルプをオフして自爪のまま2週間程度過ごします。この期間中は消毒や薬を使用せず基本的に放置でも問題ありませんが、手を洗った際は水分をしっかりと拭き取るようにしましょう。そうすることで、グリーンネイルを自然に治すことができるかもしれません。
グリーンネイルの予防法
では、グリーンネイルを引き起こさないためにはどのような予防をしたらよいのでしょうか。グリーンネイルになると治るまでネイルができないだけでなく、病院に通院しなければならなくなる可能性もあります。自爪を健康な状態に保ちネイルを続けるためにも、以下のことを守るようにしましょう。
こまめに爪をケアし、清潔を保つ
グリーンネイルを引き起こさないためには、こまめに爪のケアを行い、常に清潔な状態を保つことが大切です。前述したように、緑膿菌は目に見えないほどのわずかな隙間があるとそこで繁殖し、グリーンネイルを引き起こします。このわずかな隙間を作ってしまわないためにも、ジェルネイルやスカルプをする際は定期的に付け替えるようにしましょう。
このほか、爪と皮膚との間に隙間がある場合は爪を短くカットし、よく泡立てた石鹸でくまなく洗い流すことも重要です。なぜなら、不衛生な状態だと緑膿菌だけに限らずほかの細菌感染を招いてしまう可能性があるからです。
水で濡れた際は水気を拭き取り、乾燥させて緑膿菌が繁殖しない環境作りをするようにしましょう。
免疫力が低下しないようにする
グリーンネイルを防ぐには、免疫力の低下にも気をつけなければなりません。免疫力とグリーンネイルは一見関係のないように思えますが、実は深くかかわっているのです。なぜなら、健康なときは抵抗力があるので緑膿菌などの細菌に感染することはほとんどありませんが、免疫力が低下することによって感染する確率が高くなってしまうからです。
さらに、免疫力が低下するとほかの爪もグリーンネイルになってしまう可能性もあります。グリーンネイルはほかの人に移ることはないため、1本の爪がグリーンネイルになったからといってほかの爪も感染するわけではありません。しかし、免疫力が低下すると感染しやすくなるため、ほかの爪もグリーンネイルになってしまう可能性は充分にあります。そのような事態を防ぐためにも疲れや睡眠不足、ストレスなどに気をつけて免疫力が低下しないよう体調管理をしっかりと行うようにしましょう。
信頼できるネイルサロンを選ぶ
グリーンネイルを防ぐためには、信頼できるネイルサロンを選ぶことも重要です。
近年はネイルサロン衛生管理士が在籍しているネイルサロンが増えているため、ネイルサロンの衛生管理はほとんど心配ありませんが、稀に衛生管理が行き届いていないネイルサロンがあることも事実です。
そもそもネイルサロン衛生管理士とは、「ネイルサロンにおける衛生管理自主基準」を普及させて、安全・安心なネイルサービスの普及・公衆衛生の向上を図るための資格を取得したネイリストのことです。NPO法人日本ネイリスト協会が定めた「ネイルサロンにおける衛生管理自主基準」に基づき、お客さまの安全に配慮して器具を正しく扱えているか、また使用する器具が清潔な状態であるかなどをチェックします。
お客さまの立場では器具などが適切に消毒されているかどうかまでは確認することは難しいため、信頼できるネイルサロンを選ぶ際の基準として「ネイルサロン衛生管理士が在籍しているかどうか」を確認するとよいかもしれません。
また、自爪の健康チェックまで行ってくれるネイルサロン・ネイリストだと安心して施術をお任せできます。自爪の健康を守るためにも、定期的におやすみ期間を設けることも大切です。
こまめに爪の保湿を行う
爪や指先が乾燥すると爪の割れや欠けが起こりやすくなるだけでなく、ネイルが浮いて隙間ができやすくなります。そうなると隙間から水分が入り込みグリーンネイルの原因になってしまうため、こまめにネイルオイルなどを塗って保湿を行うことも大切です。そうすることで結果的にグリーンネイルを防ぐことができるでしょう。もしネイルオイルがない場合は、ハンドクリームで代用しても問題ありません。乾燥しやすい方はとくに、こまめに保湿をして指先の乾燥を防ぎましょう。
ネイルのヒビ・欠けはすぐに補修をする
長期間ネイルをしていると、ちょっとしたヒビ・欠けがあっても「これくらいなら大丈夫」と放置してしまうことも……。しかし、これらを放置すると隙間ができてグリーンネイルの原因になってしまいます。グリーンネイルを防ぐためにも、ヒビ・欠けが起きたらすぐに補修することが大切です。もしすぐにネイルサロンへ行けない場合は、水分をしっかり拭き取る・爪先を除菌するなどして清潔な状態を保つようにしてください。また、定期的にネイルをチェックして、欠け・割れはないか、隙間ができていないかを確認しましょう。
押さえておきたい!グリーンネイルに関する気になる疑問
以下では、グリーンネイルに関するよくある疑問をご紹介します。
爪が変色すると焦ってしまいがちですが、以下の内容を把握しておけば落ち着いて対処できるかもしれません。
グリーンネイルはほかの人に感染する?
グリーンネイルになってしまったときに気になるのが「ほかの人に移してしまわないか」ということ。結論からいうと、グリーンネイルが人に移ることはありません。なぜなら、グリーンネイルの原因である緑膿菌は、すでに人の身体に生息しているものだからです。そのため、同じタオルを使ったり一緒に入浴したりしても、ほかの人に移って繁殖してしまう心配はないといえるでしょう。
仮に、近くにいた方がグリーンネイルになってしまった場合は、生活環境や免疫力の低下などが原因の可能性があります。基本的に「グリーンネイルが人に移る」ということはないので、これまで通り生活をしていても問題ありません。
ジェルネイルやスカルプはいつからやってもよいの?
グリーンネイルになってしまった場合、「いつからネイルが再開できるのだろう?」と考える方もいるでしょう。ネイル再開の目安としては、「緑色がなくなってグリーンネイルが完治してから」です。自己判断でネイルを再開してしまうと完治していなくて悪化する恐れもあるため、「早めにジェルネイルやスカルプを再開したい」という場合は、皮膚科を受診してお医者さんから許可をもらうとよいでしょう。
グリーンネイルを防ぐには日頃のケアが重要
グリーンネイルは自覚症状がほとんどないため、「ネイルを付け替えるときにはじめて変色に気づいた」という方も多いようです。定期的にネイルを付け替えていれば変色に気づくためほとんど重症化することはありませんが、もし異臭がするなど重症化している場合は、放っておくと自爪が割れたり欠けたりすることがあるので、早めに皮膚科を受診しましょう。
また、グリーンネイルを防ぐためにも、日頃から正しくケアをしておくことが大切です。今回ご紹介した内容を参考に、グリーンネイルにならないよう自爪の健康を守りましょう。
グリーンネイルにならないために正しい爪のケア方法やネイル技術を学ぶなら、黒崎えり子ネイルスクールへお越しください。ネイルに関する知識や技術を基礎から学ぶことができるため、セルフネイルを楽しんでいる方にもおすすめです。